9世紀頃にはじまったアンコール王朝 (クメール文化) は、
15世紀になってタイ人によるアユタヤ王朝の勃興により
終焉を迎えます。
その後およそ400年間、
アンコール遺跡はジャングルの中に置き去られ
歴史の舞台から消えます。
荒れるがままの遺跡の断片は、
アンコールトムの一隅に積み上げられ、
修復のときを待っています。
(9月5日のブログ参照)
アンコールトムは長いアンコール王朝の歴史の中で、
首都的な役割を果たしてきた都城です。
遺跡の修復は、多くの謎の解明をももたらすことでしょう。
日本政府は、1980年代後半よりカンボジアの和平実現のため
主導的な役割を果たしてきました。
遺跡の修復にも積極的にかかわっています。
主に日仏協力のもと修復活動を行っているのが
JSA(日本国政府アンコール遺跡救済チーム)です。
日仏以外にも、アメリカ、イタリア、ドイツ、中国など
多くの国がアンコール遺跡の修復に協力しています。
ひとたび崩れてしまったものを再び同じ姿に戻すことは
決して容易な作業ではありません。
復元したアンコール王朝の遺跡群を目の当たりにすることは
大きな楽しみでもありますが、
朽ち果て廃墟となった断片から遠い昔の栄華を想像し、
人の夢の跡に思いを馳せるのも楽しいものです。
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