19世紀後半から20世紀初頭にかけて、
バリ絵画は、
古典からの脱却を図り新しいスタイルを模索しはじめます。
ネカ美術館では、
「過渡期」 としてこの時期の作品を展示しています。
色使いや遠近法などに、西洋絵画の影響が見られます。
また、画面を埋め尽くすように、
隙間なく描かれた絵柄もこの時期の特徴のひとつです。
19世紀末、オランダがバリ島の植民地化を進めます。
1908年には、
最後の王国が滅び、バリ島全土がオランダの植民地となります。
( 2月15日、18日のブログ参照 )
この時、王族は Puputan ププタン を選択します。
「ププタン」 とは、バリ島に古くから残る風習で、
敗北に際し、王は自決し、王族をはじめ家臣が殉死することです。
バリ島にとっても 「過渡期」 であったこの時期 ・・
絵画には、
どこか呪術的な思念が込められているような気がしました。
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