小型船をチャーターし、
ポートビラの湾内を撮影のためにクルージングしました。
1606年、
ポルトガル人によって (現 ) バヌアツは発見されました。
南北におよそ 1200キロメートル ・・
80を超える島々からなるバヌアツ共和国は、
熱帯から亜熱帯まで多彩な自然に恵まれた列島国です。
1774年にキャプテン・クックがを訪れ、
以来ヨーロッパから多くの人々が新天地を求め、
この島々にやってくることになりました。
エファテ島の南西にあるここポートビラは水深が深い良港を擁し、
19世紀にはヨーロッパ列強が南太平洋の拠点として
その領有権を争うようになりました。
なかでもイギリスとフランスは互いに譲らず、
その結果島々は、イギリス、フランスによる共同統治という
かたちとなりました。
20世紀に入ると、幾度となく独立運動が繰り返されました。
1980年、ようやく独立を果たし、
『ニューヘブリデス 』 と呼ばれていた国名を
「Vanuatu バヌアツ 」 と制定しました。
「Vanuatu 」 とは、 『我が家の存在する場所 』 という意味です。
現在はイギリス連邦加盟国です。
公用語は英語とフランス語ですが、
多くの島民は 『ビスラマ語 』 という独特の英語をしゃべります。
『ビスラマ語 』 とは、
現地の言葉と英語が交じり合った独特の言葉です。
19世紀後半、 この島々では、
『Blackbirding 』 と呼ばれる奴隷狩りが行われました。
ここからオーストラリアやフィジーのプランテーションに
労働力として連れて行かれた人々は、
自分たちの言葉と英語をミックスした言葉を使うようになりました。
奴隷解放後、島々に戻った人々によって
この言葉が広く使われるようになったといわれています。
これが 『ビスラマ語 』 です。
注: 『Blackbirding 』 とは 『Blackbird catching 』 の略 ・・
『黒い鳥を捕まえる 』 というなんとも非人道的な言葉
湾内の撮影クルーズで、
停泊中のパシフィックビーナスに近づきました。
長い航海を経てきたとは思えない白く美しい船体 ・・
これにはちょっとした秘密があります。
大海原を自由に動ける大型客船は、
時々自らスコールに突入し船体を洗い流すそうです。
怪しげだった空模様は一気に雲を集め、
この後強烈なスコールがやってきました。
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