昔むかし、あるところに

模型店がありました。

店先のショーウィンドーに飾られていたのはジェット機。
たぶん１／３２。
ちょうどイイ高さに飾ってありました。
真っ黒な、だけど、不思議と飽きのこないグラデーションのかかった機体。
全然筆ムラがないその表面は、私に羨望ビームを発射せよとささやきます。

コノ塗装面ヲ、イツカオレジシンノテデ！

機首のインテイクから自然と内部がのぞけます。
なにやら精密感たっぷりに工作されたその内奥。

オ、オレニダッテキット・・・

機体表面のマークはまるで本物。
たてよこビシッとキマってます。
おや？
よくみると筆の跡が。
うっそ、これって手書き？

人間技じゃねえ！
クウー、ヤレルモンナラヤッテミテエッ！

そんな出会いがあり、
おかげで今や立派な積みモデラーでございます。

ショーウィンドーの魔力、使わなきゃ損ですな。