がめらのフィールドノート

人と自然との出会いの中から湧き上がった想いや音楽、エピソードなどを、紹介します。

6年生とすごす清里3泊4日・その1

2015年09月05日 | アウトドア
毎度おなじみ、都内T小学校の自然教室です。9月は6年生の番。今年2クラスを担当いたしました。

一つ目のクラスは、担任のA先生が脚の故障により、登山はおろかハイキングすらもドクターストップがかかり、子どもたちと一緒に歩けない状況。
クラスだけで濃密な思い出を作っていく、いわばクラス活動の集大成のようなこの行事。担任の先生が一緒に歩けないとなると、私の指導スタンスもいろいろと熟慮が必要になります。


メインプログラムの三ツ頭登山は二日目。
朝からどんよりとした曇り空。今にも泣き出しそうな空です。
天女山山頂で、担任のA先生は見送りの挨拶。
先生の心中を想像すると、私の方が泣き出してしまいそうです。

せめて頂上までたどり着きたい・・・
頂上から先生に、子どもたちの元気な声を届けたい

そんな思いを胸に、登山開始。

前半はそれほど雲もおりてこず、目指す三ツ頭が前方にそびえているのがはっきりわかります。




ところが標高2000mを越えたあたりから、ガスがどんどんと濃くなってきました。
雨が降ってないのがせめてもの救いです。




前三ツ頭に到着したところで、ガイド役として判断を迫られます。
この先はしばらくガレ場の稜線が続き、突風や視界不良によるリスクが大きくなるためです。
風は明らかに強風。ガスも濃く視界は20~25mといったところ。
体感温度は一桁でしょう。

自分ひとりなら問題なくいけるでしょうが、これは集団登山。
結論は「撤退」。

子どもたちに理由を説明し、A先生に電話をして報告をしました。

「わかりました。みんなよくがんばりましたね。気をつけて下山してください。」

不覚にも涙が込み上げてきてしまいました。

誰一人文句を言う子はいませんでした。
みんな本当によく頑張りました。
下山した子どもたちは、誰も下を向いていませんでした。



3日目の夜のキャンプファイヤー。
最後の夜をかみしめるように、笑い、踊り、歌い、そして泣きました。




子どもたちに歌のプレゼントをしました。

_______________________

  夢へ

春をむかえ あなたと出会い 一緒に歩き始めた あの日
あいさつひとつ ぎこちなかった あなたの名前 初めて呼んだ
ふりかえれば なつかしい日々 すべてが新鮮だった
  笑いあって けんかもして 走りまわって ころんだりして
  声をそろえて 歌を歌って くやしくて 涙ながして
あの日が あったから 今の わたしがいる
あなたが いたから あなたと いたから

青空に うかぶ白い雲 たたきつける 雨と風
あたたかく ゆらめく炎 きらめく 天上の星
ふりかえれば あざやかな日々 熱い想いにあふれてた
  競いあって はげましあって 歯を食いしばり 汗を流して
  たたえあって 肩をくんで 見つめあって 笑顔こぼれて
今から 未来へ 歩いて ゆきます
夢に 向かって 夢を つかむまで

ありがとう 森よ わたしを つつんでくれて
ありがとう 山よ わたしを きたえてくれて
ありがとう あなた わたしをささえてくれて
そして ありがとう さようなら ありがとう
_______________________


4日目、帰る日の朝。
A先生の発案で、日の出ツアーを行いました。
参加は自由。
朝4:30集合。
子どもたちは全員集まりました。

キープファームショップまで歩き、あたたかい紅茶とクッキーを配りました。
静かに日の出を待つこどもたち。

ギャハギャハと騒ぐ子はいません。

静かにかみしめるように時間が流れていきます。

日の出とともに自然に拍手がわき起こりました。




いいクラスになったね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿