義姉はカメラマンだ。
出産して新生児フォトを撮りにくるという。
普通なら大歓迎のこの申し出だが義姉が嫌いな私はなるべく関わりたくない思いでいっぱいだが、同時にやっぱり今しかない、このたるたる赤ちゃんを撮ってもらいたいという思いもあった。
そもそも断る理由が思い付かなかった。。
私はその頃産後の傷がとてつもなく痛んで立つことは本当に苦痛だった。座っておくのすら授乳以外は避けておきたかった。
聞くと、私はなにもしなくていいと。
赤ちゃんを撮るだけだからと。
ならお願いしよう。
その間私は少し休ませてもらおう。とそんな風におもった。
当日がやって来た。
姪っ子も一緒だ。
もう驚かない。
帰って掃除をすればいいだけだ。
義姉「ばーばがちらし寿司作ってくれたよー、たべよー?あ、嫁ちゃんは動かなくていいよ。このお皿使っていい?」
唖然とした。
なんだ、普通の人じゃないか。
無事昼食もすんだ。
後片付けも旦那が積極的にやってくれた。
いよいよ撮影にうつる。
ここでついに非常識な義姉が登場する。
義姉「じゃあ嫁ちゃんはなにもしなくていいから!さつきちゃんだけみといて。」
と。
ん?
んん??
だけ?
動くのも辛い私が二歳の活発な姪っ子ちゃんを見ろと?
ただでさえ普段来ない場所に興奮して色んなところに登っている。
えっと。
まだ重いもの持てないけど?
ほんと~に見てるだけでいいの??
私の空気を感じ取ったのか、
義姉「えっと、じゃー。ベッドでポテチ食べさせながらDVD見せていい?」
さっき食べこぼしながら昼食を終えたばっかりでやっぱり手を洗うことなく過ごしてるけど、
汚れたこの服で、汚れたこの手で、私たちのベッドに入れて、なおかつ確実に食べこぼすおやつを食べさせるですって?
やっぱり衛星概念が違いすぎる。
(これについては義両親の訪問を見てください)
頑張っていってみた。
私「布団でおやつはだめです。」
義姉はきょとんとしていた。
私は引かない。
義姉「そっか。じゃあここで。」
とカーペットに座らせた。
とりあえず回避できた。
撮影が始まるとやっぱり姪っ子はじっとしていなかった。
義姉のカメラをさわろうとテーブルに上ろうとしていた。
私は抱っこできないので
「危ないよ」
と声を出して義姉に警告しました。
義姉「ごめん。嫁ちゃんよろしく!」
と。
もうだめだ。
立つだけで産後の傷がいたいのに。
腹圧をかけたくなかったが仕方なく抱っこした。
やはり痛かった。
もちろん二人目、三人目の出産であればあり得る話だが今回は私にとって回避できる抱っこであって、駄々をこねる我が子でもないし、この抱っこは回避して産後の傷の治癒を優先したかったのだ。
なんで私がここまで、犠牲にならないといけないのか。
腹が立ったがもう呆れている。
撮影の最中も義姉は
なんでこの子はこんなに起きてるの?
赤ちゃんって寝てるはずなのに。
なんで?あー、もう動くから、あー。
聞きたくない独り言ばっかり。
途中でホントにこの人お客さん商売してるの?思い出売ってるの?と聞きたくなるほど我が子について文句を言っていた。
そしておくるみでくるんでの撮影の時には
「もう、動きすぎ。あーまたできなかった。あーもう動くから巻けないよ!あー、もう!」
と怒っていた。
私から見たら息子はバタバタと手足を動かしてる訳でもなんでもなく、ただ、義姉が巻くのが下手すぎるという感じだった。。
ずっと文句を言われる息子が不憫になり私が巻いた。
一回でまけた。
文句言うなら人形で練習してきて欲しかった。
きっと彼女は人形でも巻けていなかった。
そんなこんなで撮影は終わったが、
結論。。
要らなかった。
ホントに。
頼むならお金はらってでもプロにして欲しかった。
ホントにもう、来ないでほしい。