根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

阿蘇中岳・高岳東峰 6月1日(土)

2024年06月01日 23時37分34秒 | 阿蘇山系

阿蘇中岳(1506m)・高岳東峰(1580m)
(ミヤマキリシマ観賞)

令和6年6月1日 快晴

ネット情報(YAMAP)を開くと連日のように「天狗の舞台」のミヤマキリシマ
開花状況が報告され「今年の花は見応えが有る・・・」との事。 
「ピンクに染まる大鍋」の写真を魅入ると、心が騒ぎ登高意欲に駆り立てられる。

馬鹿尾根(仙酔尾根)のきつい登りには、足腰に自信がない・・・・
それでは、噴火警戒レベル(現在、発令中)の時でも登れる
新しい登山ルート(すずめ岩ル-ト・2021.4月整備)を
試そうと思い立ち相棒の石ちゃんを誘い決行。

【阿蘇高岳・中岳新ルート(出典:阿蘇市役所HP)】

往路は「すずめ岩ル-ト」を辿り、中岳を経由して
大鍋~高岳東峰(天狗の舞台)を散策し、下山路は仙酔尾根を下る周回登山とした。
最後に登った高岳は、2012年であるので12年振りとなる。

(行程) 仙酔峡登山口(発7:20)→すずめ岩分岐(着8:40~発9:00)→すずめ岩
   (着10:00)→中岳山頂(着10:45)→大鍋火口底(着11:15)→高岳東峰・天狗の舞台
   (着12:00~昼食~発12:45)→仙酔分かれ(発13:15)→仙酔峡登山口(着15:45)

天狗の舞台(阿蘇高岳東峰)から圧巻のミヤマキリシマを望む

高岳大鍋火口底から「天狗の舞台」を眺望する。

【白色のが立ち並ぶ : 赤の点線】

【雲海に包まれた阿蘇谷】
自宅(宮地の街)を出る時から立ち込めていた霧も「青年の家」を過ぎると
視界が晴れ、澄み切った高岳の山容が観えて来た。
「仏舎利塔」から眺める下界は雲海の世界が広がっていた。

【雲海は未だ・・・消えないで続いている。8:07分撮影】

 

【すずめ岩分岐を離れて最初の道標】
赤い点線(写真の中央)がル-ト

【ル-トには白い杭とロープが張られている】

【すずめ岩】
すずめ岩とはどんな岩であろうかと登る前から気になっていた・・・
登路から眺めるこの姿、まさに雀の姿で岩肌も周囲の溶岩と異なり
羽根に相応しい色合いを呈している。
しかも二羽が中岳方角? 向かって並んでいるのも滑稽で
仲の良いおしどり夫婦・・・
色んな事が連想させられる、きつい登りでの癒しとなった。
名付け親に賞賛の言葉を贈りたい(笑)

【登路を振り返る】
溶岩が転がる荒々しいガレ場の急登が続く・・・

【すずめ岩付近から楢尾岳を振り返る】
楢尾岳手前の平らな更地は「仙酔峡ロープウェイ・火口東駅」跡地

【登路にて一休み】

【中岳山頂標識】
登山口からここまで3時間20分(含む休憩タイム)
疲れはしたがこの先には
ピンク(深山霧島)のバラダイスが待っている(笑)・・・

【中岳頂上からの展望】
阿蘇の自然はスケールが大きい・・・
火山ガスが喉を突いたので早々に退散して大鍋に向かう。

【美しい景観】
絵に描いたような南峰への縦走路

【大鍋火口底西入口付近からの眺望】

【月見小屋付近からの景観】
天狗の舞台には沢山の人影で賑わっている。
そして火口底も散策する人影が行き交う・・・

【高岳東峰南に走る稜線から舞台裾野のピンクを望む】

【天狗の舞台から眺める景観】
稜線から大鍋火口底に流れ下るピンク
興奮冷めやらぬ一幕を観ているような美しい景観・・・

【天狗の舞台から眺める景観】
正面には高岳山頂そして稜線を歩く人影も牧歌的であった。

【天狗の舞台から眼下に連なるの北尾根を望む】

【天狗の舞台から鷲ヶ峰を眺望】
頂上の道標が微かに視えている

【天狗の舞台裾の登路から稜線を仰ぐ】

【アップで】

【稜線直下の登路から天狗の舞台を振り返る】
ピンに染まる裾と天空に映える「天狗の舞台」
圧巻の景観を見納めて下山路に着く。

【仙酔峡までの下山路(馬鹿尾根)を確認する】

【下山路(仙酔尾根)から対峙する北尾根を望む】
左から虎ヶ峰(1290m)・鷲ヶ峰(1400m)

過去の山行歴

ブログ開設(2006.9.8)以前は記録は無いが
・職場の登山部で3回
・阿蘇に登る会で1回
・単独で1回
①2006/11/04   高岳       
②2007/12/24 高岳(日の尾尾根ル-ト)
③2012/06/07 中岳(色見行儀松~中岳南峰~中岳~高岳東峰~日の尾峠に縦走)

(2024.6.9  加筆)

コメント

烏帽子・皿山 5月14日(火)

2024年05月14日 23時38分47秒 | 阿蘇山系

烏帽子岳(1337m)・皿山(1303m)
(深山霧島 散策)

令和6年5月14日 五月晴れ

烏帽子岳のミヤマキリシマは少し早いかも知れないが、
好天気を狙って本日決行。
加えて今回の山行にはもう一つの目的(皿山のミヤマキリシマ見分)があった。
それは過去に山友のFBで
「皿山周辺も烏帽子岳に負けないくらいミヤマキリシマが群生しています・・・」
とのコメントがあり、気になる山であった。
山の存在は知ってはいたが登るのは今回が初めてである。

1) 烏帽子岳 (東から西への周回登山)

(行程) 東回り登山口(9:00発)→草千里分岐(着9:40)→烏帽子岳頂上(着10:30~発11:00)
   →西周りル-ト→ 草千里ヶ浜(着11:35~昼食~発11:50)→ 東回り登山口(着)
   →車で移動→噴火口見学(着12:40) *工程時間は写真撮影を含む

烏帽子岳(阿蘇五岳)の深山霧島 令和6年5月14日  

【「草千里ヶ浜分岐」から烏帽子山頂を望む】
登山口からここまでは、ほぼ満開であったが
草千里ヶ浜分岐付近は八分咲位かな・・・

【登山口からの登路を振り返る】
澄み渡る空気感の中に、北外輪山とその先に九重連峰の遠景。
尾根筋の末端が駐車地・・・

【山頂直下の登路からの風景】
山頂から南に派生している痩せ尾根の断崖斜面
とその奥には御竈門山(おかまどやま)の稜線が視えている。

【登山者で賑わう頂上】
引けるのを待って、暫く待機・・・

【烏帽子岳山頂】

【烏帽子山頂から皿山を望む】
皿山の裾野を走る「阿蘇パノラマライン吉田線」
沿いにもピンクが広がる・・・

【下山路・西周りル-トにて】
チョット早過ぎたのか ? 例年のような花の見映えが薄い・・・

【私の好きな「馬の足型 (別名:キンポウゲ)」】

【噴火口見学】
皿山には砂千里登山口からスタートするため
火口までの有料道路を使用。
通行料500円かと思ったら1000円だったので、ついでに火口見学。
(後書き→翌日には噴火警戒レベル2が発表され立入禁止)

2) 皿山 (砂千里登山口からのピストン)

(行程) 砂千里登山口(発12:50)→皿山登山口・古坊中分岐(着13:00)→
     皿山頂上(着13:30~発14:05)→砂千里登山口(着15:00)

【中岳と皿山との砂千里ガ浜分岐】

【皿山の稜線を目指して】

【稜線に上がると思わぬ視界が広がる】
ピンクに染まる丸山の山頂

【ズ-ムで】

【展望が広がる快適な稜線歩き】

【稜線東斜面を流れ下るミヤマキリシマの群生】

【稜線西斜面のピンクと背後には杵島岳往生岳
遠景には鞍岳(左上)

【南西斜面のピンクと烏帽子岳御竈門山

【皿山山頂標識】
尾根上の小さな岩場に座す山頂
360度の視界が広がり、山々の風光を満喫する。

【ピンクに染まる丸山と遠景に祖母の山並み】
丸山は過去(2011.5.5)に藪漕ぎで苦労した思い出の山・・・

【中岳南峰・溶岩流の断層と根子岳・天狗岩】

【山頂で出会った山ガール (画像アップ了解)】
山への情熱あふれる延岡の人で
私のブログも紹介し山談義に「花が咲く」・・・
< 面白い一期一会 >
後着で登って来られた佐賀の山ガール、
烏帽子山頂で皿山ル-トについて確認し合った人で
皿山頂上でまたまた再会。
延岡の人・佐賀の人ご両人は皿山ル-トの登路上で出会つた仲との事。
加えて、話好きな相棒の石ちゃんのなんやかんやの語らいで
山頂のひと時を楽しむ。
下山路も話に夢中になり、古坊中駐車場分岐で分かれるはずだつたのが
見過ごして、皿山の肩で別れることとなった。(笑)

ここから下山路にて 

【稜線の砂礫地に這うミヤマキリシマ】
遠景は烏帽子・杵島・往生

【溶岩に這うミヤマキリシマ】
背後は中岳方面

【稜線沿いのミヤマキリシマ】

【稜線に露出する溶岩を覆うミヤマキリシマ】

【散乱する溶岩平に咲くミヤマキリシマ】
背後には噴火口が観える。
稜線から下り、砂千里ガ浜分岐に向かう登路にて

【砂千里ガ浜の火山弾

登山を終えて 

<烏帽子岳(1337m)>
中腹(草千里ヶ浜分岐分岐付近)で8分咲き位 ?で
その下側が見頃、上部は今から見頃を迎えるかと思われた。

‎<皿山(1303m)>
稜線には見頃の株が点在するが稜線から流れ下る
東斜面の群生地は多くの株が
虫被害なのか?火山ガスの影響?かで枯れた模様であった。
皿山の群生地は五岳の中でも一番の広がりを持っているのでは
ないのかと思う次第で、来年もここに来よう・・・

過去の山行記
1回目 2008.10.16
2回目 2022.05.17
3回目 2023.05.16

(2024.5.24 加筆)

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阿蘇吉岡の噴気孔 12月6日(水)

2023年12月06日 23時25分57秒 | 阿蘇山系

阿蘇吉岡の噴気孔を踏査
(南阿蘇村長野の吉岡地区にある噴気孔)

熊本市内に行き交う際、車窓から必ず目に付くのが山復から立ち上る「白煙」・・・
57号線(立野火口瀬・阿蘇大橋付近)から杵島岳を眺める方角に位置する。
この現場は「一体どの様になっているのであろうか?」
兼ねてから気になるところであった。

今回、相棒の石ちゃんを誘って踏査することとした。
目標とする吉岡別荘団地には事無く辿り着いたが
噴気孔への取付きが分からす゛山道(車道)を右往左往。
過去に一度は訪れたという石ちゃんであるが
十年一昔前のことで記憶は定かでは無いらしい・・・

(行程)① 吉岡別荘団地入口(着14:40)→噴気孔への道探→渓谷に架かる大橋でUターン(発15:00)→
    噴気孔探しを断念し、帰路の山道で山ガ-ルと遭遇
    ②山ガールの先導で噴気孔への登山口(発15:10)→吉岡噴気孔(着15:20~発15:30)
    →登山口(着15:40)
    ③帰路で「湯の谷地熱発電所」に立ち寄る(着15:55~発16:00)

阿蘇吉岡の噴気孔 令和5年12月6日

【南阿蘇やすらぎロードから吉岡の噴気孔を望む】
北向山に登った時(2022.11.25)七曲峠から撮影
後方に迫るピークは杵島岳

【ズ-ムで】

別荘団地入口】←(Google マップからキャプチャ)
噴気孔への道順を尋ねようと急坂を下り、団地内を歩き廻るが
人影は全く無く、家は閉ざされ廃墟同然の雰囲気である。
豪雨災害や熊本地震(平成28・2016年)で
余儀なく退避されたままになっているのであろうか? と推測された。

【車道沿い(団地入口付近)に煙る小さな噴気孔】

【上記、噴気孔を真上からの写真】
2m四方くらいのコンクリトで囲まれ、底には湯溜まりが視える。
重なる岩は崩落して覆い被さったのであろう ?

【帰宅後、Google マップからキャプチャ】
団地入口の小さな噴気孔を離れ、
道なりに山坂を下り、T字路を左に進入し南下する。

左手側が牧場】←(Google マップからキャプチャ)
南阿蘇外輪山が目の前に迫り、解放感一杯の牧野が広がる。

渓谷に架かる長い橋梁】←(Google マップからキャプチャ)

【橋梁から上流側を望む】

【橋梁から下流側見下ろす】
水量は少なかったが深い渓谷で見応え抜群
帰宅後、河川名を調べたら
山王谷川」←「川の名前を調べる地図」サイト

牧場を通り過ぎ更に下ると深い渓谷に架かる橋に至る。
このまま南下すれば垂玉温泉側に下ると思い、ここで引き返す。

  噴気孔探しを断念して帰路の途中 
< 山道を歩く女性(単独)と遭遇・・・>
噴気孔への道を尋ねると「登山口は藪化して分かりにくいので
私が一緒にル-トを案内します」と云うことなり噴気孔まで先導された。

【噴気孔への取付き】
団地入口から20m位?の距離

【足場の悪い浮き石が続く】
竹藪を抜け、谷間に散乱する岩石を踏み、
硫黄を含んだ泥濘の川筋を辿る。
右崖の草を掴めば、抜け落ちる始末で掴まる処が無い。

【地熱が足元を温める】

【泥水が堆積している沢】

【岩は硫黄分で変色している】

【左岸から右岸に渡渉】
小尾根(右岸)に上がる草むらの登路も地盤が柔らくて、
崩れやすく、不安定な足元であった。

【噴気孔を望み込む、小尾根の展望台】
漂う匂いに注意しながら山斜面から噴き出す
白煙(水蒸気と思われる)を間近に観ることとなった。


【大岩の隙間から噴き出している】

【山ガ-ルの勧めで記念写真】

【火口を間近に観る様な臨場感を満喫する】

【浮き石を踏んでの下山・要注意】

【感動の噴気孔を振り返る】

【歩いたル-ト】←地理院地図からキャプチャ-


遭遇したご女性(Fさん)が居なかったら、
この貴重な光景には出合えなかったのである。
山仲間の心づかいの優しさを痛感した。
(別れ際、お礼と感謝の気持ちを何度も伝える・・・)



ここから帰路 

【京都大学阿蘇火山研究所】

【南阿蘇湯の谷地熱発電所】
昔の「湯の谷観光ホテル」を通り過ぎて、その奥に在る。
またその奥に隣接するのが登山口の案内板。

【地熱発電所と隣接する渓流(濁川)の際に建っている】
湯の谷~草千里~火口コ-スは過去(昭和40・41?)に2回登っている
と記憶しているが、この案内板はいつ頃、建ったのであろうか?

【今は廃墟となっている「阿蘇観光ホテル跡」】
高級ホテルとして華やかな時代、先輩に連れられての
プールサイドでの水着撮影会(昭和41年?)・・・女優に興奮した
新入社員時代の懐かしい思い出が残っている。
(その時の写真・アルバムを探せば沢山残っているハズ)

 

下山後、吉岡噴気孔について調べた資料から 

(出典) 熊本学園大学 学術文化部:
    南阿蘇村吉岡地熱地帯の2007年2月~2009年4月の状況について

※今回踏査した場所は「 地熱地:B」と推定したが確定は出来ない。

              

②(出典) 阿蘇山火山防災連絡事務所
            最近の吉岡の噴気地帯の調査

③(出典) 福岡管区気象台
     阿蘇山の火山活動解説資料(令和4年10 月)

③(出典) 福岡管区気象台火山監視・情報センター
     南阿蘇村吉岡 噴気地帯の状況(10 月 23 日撮影)

(2023.12.19 加筆)

コメント

阿蘇・烏帽子岳 5月16日(火) 

2023年05月16日 22時19分37秒 | 阿蘇山系

阿蘇・烏帽子岳(1337m)   
(時計回り周回登山)

令和5年5月16日 快晴

烏帽子岳の深山霧島(ミヤマキリシマ)を観るのは昨年が初めてであった。
その素晴らしさは、
ミヤマキリシマはもちろんのことであるがピンクの花を愛でながら
眺望する阿蘇の大自然である。

「草千里ケ浜」の若草色に萌える草原・池の水面そして杵島岳・往生岳の
青々とした山肌・火口に上がる噴煙・中岳・高岳・外輪山・・・
等々の大パノラマを楽しみながらミヤマキリシマが観賞出来るコラボが
この山に惹かれる由縁でもあろう・・・

今が見頃とのネット情報を得て、好天気を狙って本日の山行となった。
昨年とは逆コ-スの時計回りで
東から西への周回ル-トを散策することとした。

(行程)「草千里展望デッキ」駐車場(発8:20)→草千里乗馬場→草千里ヶ浜東縁尾根ル-ト出合
   (着8:50~霧島散策~発9:20)→烏帽子岳頂上(着10:00~発10:10)→
   草千里ヶ浜西縁尾根・草千里分岐(着11:10~草千里散策~発11:40)→駐車場(着11:50)
     *工程時間は写真撮影を含む
     *尾根名は我流の呼称

阿蘇・烏帽子岳(1337m)のミヤマキリシマ (令和5年5月16日・登り路) 

阿蘇・烏帽子岳(1337m)のミヤマキリシマ (令和5年5月16日・下山路) 

【「草千里展望デッキ」から眼下の草千里ケ浜を望む】
池の岸辺に遊ぶ駒五頭・・・
癒しを誘う牧歌的な風景で清々しい気分に浸る。

【草千里ヶ浜分岐の道標】
草千里の取付きから10分位で草千里ヶ浜東縁尾根ル-トに上がる。

【尾根東側(火口側)斜面の花】
花もさることながら小鳥のさえずりで爽快感高揚・・・

【尾根西側(草千里側)斜面の花】

【登路から望む草千里ケ浜】

【上の画像をズームで】
花と水面の絶景コラボ

【登路から望む杵島岳】
若草の緑滴るた山肌

【彩が目立つ花】

【ピンクに染まる登路を振り返る】

【更に高度上げてル-トを振り返る】
登路は左側の尾根筋 (草千里ヶ浜東縁尾根:我流の呼称)

【烏帽子岳 山頂標識(1337m)】

【山頂から南に派生している断崖の痩せ尾根】
尾根突端の奥には御竈門山(おかまどやま)が視えている。
昨年はこの痩せ尾根にもピンクが彩りしていたが
今年はその面影が無い(烏帽子・全山的に今年は裏年のようである ? )

ここから下山路となる 

【山頂直下から往路の登路を展望する】

【登路に咲くイワカガミ(岩鏡)とミヤマキリシマ】

【下山路(頂上から5分位の歩き)からの展望】
山頂から草千里に流れ下る、幾筋の尾根上を彩るピンク。

【下山路(頂上から25分位の歩き)からの展望】

【下山路の尾根筋を確認】
此処からは、緩やかな登路に変わる。

【登路沿いに咲く今日一番の彩り】
遠景に北向山・立野火口瀬

【岸辺に咲く馬の足形(ウマノアシガタ): 別名 金鳳花(キンポウゲ)】

【春りんどう】

【逆さ烏帽子岳】

【草千里名物の野草「馬の足形」】

帰路の途中で「仙酔峡」に立ち寄る 

花酔い橋(仙酔尾根登山口)からの展望】
花の盛りが 過ぎている事は承知の上であるが・・・
「仙酔峡つつじ祭り」の期間は駐車場広場で昔し、
山野草の販売が行われていたのでその様子見と思い
立ち寄ったが店開きの面影は無い・・・
駐車場は満車状態で人波が溢れていた。

(2023.05.22 加筆)

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草の道・山田坂 4月17日(月)

2023年04月17日 23時22分00秒 | 阿蘇山系

草の道・山田坂 
(阿蘇市山田)

令和5年4月17日 快晴

< 草の道とは >
阿蘇谷の集落と外輪山の上にある草原を結ぶ坂道。
その昔、人と牛馬が往来した古道で
放牧や採草に利用されていたことから「草の道」と呼ばれている。

<昨年の下見踏査>
昨年の暮れ((2022.12.27) 相棒の石ちゃんと山田坂を踏査したが、
それらしいき「草の道」は探し当らず・・・あきらめて下山。
帰路の林道ですれ違う軽トラを止めて、山田坂を尋ねると
その駄道は鞍岳さんから入ります」との返事・・・
軽トラの人(猟師)は石ちゃんの、
たまたまの顔見知りの人で現地まで道案内された。

その現地とは私たちが下って来た林道を引き返し、
当初私たちが林道路肩に駐車して出発した場所であった。
路肩木立の高みに鞍岳さんが鎮座されていたことは
全く気付かなかったのが昨年踏査時の顛末であった。

<今回の踏査>
山田坂の取付き点は、昨年の下調べで分っていたので
登るタイミングを心待ちにしていた。
野焼きの後であれば
外輪山上端に広がる原野にも、遮るものも無く、思うままに歩ける。

外輪山を遠望すれば山肌は黒から緑色を帯びつつあり、
この時機を延ばせば草が茂り藪漕ぎで苦労必死・・・
前夜に石ちゃんを誘い、石ちゃんの軽トラで一路、
山田集落の瀧水寺を目指す。

(行程)
「鞍岳さん」登山口(発11:15)→森林限界(着11:55)→外輪山縁
(着12:20~昼食~発12:50)→ミルクロ-ド出合(着13:10)
外輪山縁(発13:35)→「鞍岳さん」登山口(着14:10)

草の道・山田坂ル-ト】←地理院地図からキャプチャ

【瀧水寺(りゅうすいじ)】
阿蘇西国三十三ヶ所観音札所の 11番札所
      ←(出典:阿蘇西国三十三ヶ所巡礼ガイド)

【 寺号額(じごうがく)】

山田坂へのル-ト】←(goo地図からキャプチャ)
瀧水寺まではスムーズに着いたが、山道(車道)に入ってから
昨年の暮れに走ったル-トの記憶があやふやとなり定かでない。
石ちゃんも私も、国会答弁では無いが『記憶にございません』(笑)
そんな訳で道幅の広い方の林道に進入・・・
荒れたゴロゴロ道を5分位走り、間違いに気づき引き返す。
引き返す途中、
伐採木を作業車で運搬中の地元の方と出会う。
猟師もされているというこの方は昔の駄道にも詳しく
石畳の遺跡に案内された。

【出会った林業者・石畳の道へ案内される】
この石畳みは小野田坂にも通じるとの説明。
もしかすると林道が整備される前は、
山田坂の草の道はこの石畳みを辿っていたのでは無いのではないか ?
そんな疑問が頭を巡る。
次の機会にこの石畳みを下って踏査しよう・・・

【地元の人が「鞍岳さん」と呼ぶ登山口】
林道路肩広場に駐車してここからが歩き

【鞍岳さんに祀られている馬頭観音】

【道幅も広い安定した登路】

【「草の道」特有の九十九折】

【苔生した石垣】
城壁のような石垣が積まれ、このルート一番の景観・・
先人達が「よこい場」として一息いれた場所であろうと懐古される。
よこい場とは←(出典:阿蘇ペディア)

【苔生した石垣の正面】
正面は岩山となり、大岩が立ち並ぶ

【石垣を離れて10分の登路】
どこかで、道の選定を誤ったのであろう・・・
草の道の様相は全く無く藪に突入、
森林限界の木立を過ぎると踏み跡も消え、藪の中を右往左往。

【藪の中をひたすら登る】
天辺は視えているのでただ登るだけ(苦笑)

【藪から出ると広い牧野道が整備されていた】

【牧野の丘陵からくじゅう連峰を展望】

【像が鼻の先に阿蘇五岳を望む】

【ミルクロ-ド出合】
広い牧野道を辿り、景色を楽しみながら快適に歩く。

ミルクロ-ド出合】←(Google マップからキャプチャ)

ここから復路 

【復路での入口】
往路で出た場所は「駄道」の様相を成していなかったので
往路とは、別の場所から取り付く(単なる感で)。
何しろ藪化して判別がつかないまま下って行く。(不安)
下るに従い、駄道らしき道幅が現れ 駄道である事を確信。(安堵)

【登路沿いに咲くミツバツツジ】
登路の目安としてはこの木が目標と成る・・・

【登路選定を間違えた場所】
駄道は赤ライン
黄ラインに入ると谷筋となり、
流水による浸食道ではないだろうか ?

【今日辿った「山田坂」の天辺と思われる】
昨年、下見踏査時の撮影

登山を終えて

<猟師さんが話された「駄道」と「鞍岳さん」について>

(駄道)
これまで草の道は、10本以上は歩いているがその都度
地元の人々に尋ね尋ねして、ル-トを探すのが常である。
その際、「草の道」の文言では反応が薄い。
地元の老人達は「駄道」と呼んで来ていられるようである。

(鞍岳さん)←出典:阿蘇ペディア
馬頭観音を本尊とする畜産の神様です。
昔から畜産の盛んな菊池、鹿本、益城、阿蘇地方では
牧の神の信仰が厚い。
標高1119㍍の鞍岳の頂上直下の観音堂(菊池郡旭志村)、
山麓の菊池郡大津町御願所にある円満寺の奥の院は、
俗に「鞍岳さん」の名で親しまれ、祭りの3月18日には
地元はもとより鹿本、益城、阿蘇の村々から馬を引いて参拝が行われましたが、
最近では馬の代わりに耕うん機などに代わりました。

阿蘇地方ではあか牛の放牧が盛んで
「打越さん(打越神社=阿蘇市)」のお札が畜舎に貼ってあります。
阿蘇地方の人々は見晴らしのよい高台に牧の神を祀り
「山の神」と呼ぶこともあります。

(過去に歩いた「草の道」)
①  2011.01.14 栗の木坂
②  2011.02.22 三野坂
③  2011.03.27 古閑坂
④  2011.04.06 願成就坂
⑤  2016.03.22 木落坂~片隅坂
⑥  2016.07.07 古閑坂
⑦  2016.07.28 阿蘇品坂・磐名木坂
⑧  2020.04.10  東外輪山・願成就坂

⑨  2021.01.19 
阿蘇北外輪山・兜岩  
⑩  2021.01.31   九州自然歩道・外輪壁ル-ト
⑪  2021.02.09 阿蘇北外輪山・ようち坂
⑫  2021.03.15 阿蘇品坂
⑬  2021.12.15   北外輪山・狩尾

⑭  2022.02.28   
立山坂
⑮  2022.03.12  阿蘇東外輪山・野中坂(南坂)
⑯  2022.04.02 東外輪山・いざり坂
⑰  2022.04.09 東外輪山・いざり坂
⑱  2023.03.29 扇谷(阿蘇市小倉)

(2023.04.29  加筆)

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