刻字|浦波玄龍

書道展、作品について記事を書いてます。

第56回国際現代書道展

2025-01-23 19:29:00 | 日記
令和7年1月15日〜19日に開催された第56回国際現代書道展。

年に1度開かれる世界規模の書道展では、書道文化の栄えた日本、漢字伝承国である中国をはじめ様々な国からの書道作品が出展されています。

中には、フランスやカナダといった漢字圏ではない国からの書道作品も出展されていて、今年の展示会ではベトナムからの出展作品も見受けられました。

今回僕が出展した作品は公募で第5部の刻字です。


金文体で民以食為天(民は食を以て天と為す)と彫りました。

審査結果は特選でこれまで出展した作品の審査得点を合計して、6点に到達したので会友へと昇格しました。
(記念特選3点、特選2点、秀作1点)

作品は同部門(刻字)で4点出展しました。その理由はシンプルに審査員の方々を楽しませたいからです。
今回特選を取った作品はその内の1作品です。

他3作品↓
「静態紅炎」(30×90)

稫徳羊」(30×90)


「吉祥」(30×90)


小泉和雄先生による作品解説では、

・細かい線に気を使いすぎない。
・文字の左右を対象にしない。
・文字のリズムを一定にしない。

と、指摘を受けました。

これらの指摘から得た僕自身の反省点は、まず渇筆を彫る際は一本の線として認識できるよう仕上げること。
そして文字のテンポを不規則にさせる。字を書くリズムに関しては僕の先生である飯沼紅静からも添削の度に指摘されている事で中々克服できません。なので自分の意思でいかに筆をコントロールできるかがこれからの目標となります。


今回札幌市民ギャラリーで展示作品を見て感じた事が、例年よりも出展数が増加しているという事。

第5部の篆刻・刻字も昨年よりも栄えていて、鑑賞していてかなり面白かったです。

普段は閉じこもって作品を作っている立場なものですからこういう場で大量に展示されている作品を一気に見るというのは刺激にもなるのです。


18日に札幌ガーデンパレスにて開かれた祝賀会では、紅静書道教室のメンバーそして富良野静琴書道学院の方々にもお会いする事ができ良き交流の場となりました。




最初にも述べたように漢字圏外の国からの書道作品の出展も増えています。
世界情勢上では緊迫した空気が出ていますが、今回開かれた書道展のように文化による国交がこれからの和平へと繋がっていくのではないでしょうか?







オーダーメイド「龍」

2024-11-29 20:04:00 | 書道
旦那の還暦祝いに作品を作って欲しい。

と、依頼を受けたのでこのような作品を彫らせていただきました。


刻まれた文字は「龍」。
使用書体は亀甲獣骨文字(甲骨文字)。

依頼された方の旦那様の干支が辰年という事で、龍という文字を選定しました。
旦那様は日本史が好きであり、古風漂う物にも興味があるとのことでした。

作品全体の形は縦長と依頼。

日本史というワードを聞いた途端に僕は真っ先に甲骨文字を浮かべました。
かつ作品が縦長。

文字の最終画を伸ばし、筆の渇筆表現をするにはかなり最適な条件でした。
文字序盤の画が純筆でぶっきらぼうな感じを出し、最後に筆の力を一気に発散させたこの作品は龍翔ならではのコントラストが効いててかなり面白い作品作りになりました。

色は青が良いとの事で、背景にロイヤルブルーを選択。
渋さの強調をしたかったので文字はムーンゴールド。

暗めの青に金の彩色構成が個人的に好きだったので、自分の趣向を含めこのような色合いにさせていただきました。

光の当たり具合で輝き方が変わる塗料なので、飾る側の立場でも楽しむ事ができる一作です。





作品紹介「兎」

2024-07-31 20:39:00 | 書道



甲骨文字の兎。

ご覧の通り兎を横から見た姿となっています。

僕がこういった獣の書稿を書く際のコンセプトは「可愛く」です。

例えるならご当地のマスコットキャラクター、サザエさんのタラちゃんやイクラちゃん、ドラえもんなど。

要は頭でっかち=可愛らしさというものを取り入れています。

こちらの甲骨文字で書いた兎も字典に登録された元の形はスマートなものです。




中国古代(殷)の人間が残した文字を現代的な観点を取り入れて作品を作るというのは、紀元前から現代へかけての伝言ゲームのようで面白いものです。



作品紹介「旅」

2024-04-10 09:37:00 | 書道



作品名は「旅」です。

楷書体で彫った僕の中での唯一の作品です。

おそらく楷書体で彫るのは、この作品が最初で最後。

と言うくらい楷書を使う事が今後あるか、ないか、なんです。
もしかしたら何かの縁で使う機会が来るかもしれませんし。

この作品は、第51回国際現代書道展に出展し結果は入選で終わりました。


刻字を始めて間もない頃に彫った作品で、文字は緑で塗られた上にニス塗りもされています。

使用した木の板が重くて硬い広葉樹だった為、当時苦労して彫った思い出があります。


刻字は篆書体が王道と先生から教わり、今では篆書体がメインの作品作りになっていますが、崩した楷書体を彫るのも新鮮で良いですね。



校外展に立ち寄りました

2024-04-09 09:34:00 | 日記
ぶらぶらしているとこんなものが目には入りました。


旭川南高校の校外展がイオンモールにて開かれていました。

立ち寄った日が最終日で、この看板を見かけなかったら見逃していましたね。

中に入ると…
















このように書道部で活躍する生徒さん達の作品がずらりと!

作品を一作一作鑑賞していると、若さて素晴らしいなと。

そもそも学生さんの作品を鑑賞する機会が滅多に無く、何より書から放たれる迫力に圧倒されました。

この感覚は久々です。

これらの作品を書き上げるのに何十枚、何百枚と書き続けてようやくできた一枚。
体力もかなり使うんですね。

だから筆使いからも熱量がかなり感じられます。

普段は篆書体ばかりを調べている身ですから、こんなにも純粋な気持ちで作品を鑑賞できたのはかなりレアですね。

自分より歳が上の人間の作品が学びの全てになるわけではなく、こういった学生さんの作品を見ると受けるものもかなり違います。


この子達は書道を楽しんでいる。

楽しむて大事なんですわ。


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玄龍という名で活動しています。書道をベースとした刻字作品を販売しています。刻字は書いた文字を木の板に写し彫り、最後に色付けをして1つの作品として出来上がります。...

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