
文庫本を詰めたプラスチックの箱が一つ壊れていた。
箱を積み重ねてあった山が崩れていたのだ。
崩れたのは、たぶん昨年の大震災の時だろう。
あの時からこの山を覗いたことがなかったということだ。
箱の中には、永山則夫著『木橋』と『人民を忘れたカナリアたち』が入っていた。
角川文庫版の『無知の涙』『人民を忘れたカナリアたち』もあるはずなのだが、どこか他のところに潜り込んでいるらしい。
赤瀬川源平さんの装丁だったな。
録画しておいたETV特集を観る。
何かのめぐり合わせだろうか、石川鑑定をめぐるドキュメンタリーだった。
足立正生監督『略称 連続射殺魔』の映像が使われている。
死刑制度を維持するために石川鑑定は無視され、永山則夫は刑死した。
▼ETV特集:「永山則夫 100時間の告白」~封印された精神鑑定の真実~
▼足立正生『略称 連続射殺魔』1/8
経済が、経済が、と言って原発を最稼働するこの国。
それでいて、貧困はずっと放置するのだ。
経団連のおじさんたちが儲けるためにね。
▼幻泉館日録:高田渡「ミミズのうた」(1972年)
▼幻泉館日録:沈黙の弾機
▼幻泉館日録:死刑囚永山則夫
▼幻泉館日録:死刑執行命令



