グッド的相場観

ゆるーくやっていきます。

偉い方々の意見

2008-01-08 14:16:29 | 相場動向
経済3団体(日本経団連・経済同友会・日本商工会議所)が7日開いた、新年祝賀パー
ティーでの企業トップのコメントは以下のとおり。

◎三村明夫・新日本製鉄<5401.T>社長

1)平均株価
「今は下がりすぎ。1万6000―1万8000円で推移。後半に回復」
「主要国の中でも日本の株安が目立っている」

2)為替
 「ドル/円=110円前後。ユーロ/円=160円前後」
 「今はドル安であって円高ではない。円は、対欧州や対ウォンで安い」

3)国内総生産(GDP)の実質成長率
 「日本が2%、米国が2―3%、中国が9―10%」

4)資源価格
「原油価格は、需給で上がっているわけではなく、どこかで元に戻るだろう」
「資源価格高騰はすぐに収束するものではない。ファンドの動きも止められない。それを
前提に企業経営をどうするか。ファンダメンタルズが自社の株価を決定すると信じて経営
するしかない」

5)日本経済
「政治が混乱しており、思い切ったことがし難い。将来へのしっかりとした目標を共通に
もてない状況」 

6)米国経済
「それほど悲観的ではない。米国は選挙の年だ。リセッションにはならない。米経済の世
界経済の中での比率は下がっており、影響は小さくなっている。
サブプライム問題は、できるだけ短期の収束を願っているし、それほど影響は大きくなら
ないと思っているが、それが確認できるまでは安心できない状況だ」

◎鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>会長

1)平均株価
「1万4000―1万7000円で推移。後半に回復」

2)日本のGDP実質成長率
「1.5―2%」
「日本経済は、不透明だ。サブプライム問題や原油高などで気分的に抑えられている。消
費にも心理的な影響が出ている」
「これを緩和させられるかどうかは、政治の力が必要。政治は、経済をしっかり見てやっ
て欲しい」

◎馬田一・JFEスチール社長

1)世界経済
「東アジアやBRICSがけん引し、世界経済はおおむね堅調に推移する」

2)リスク要因
「課題は世界的な資源価格高騰。物流や生産プロセスの効率化しているが、それをはるか
に凌ぐ規模だ」

◎木村恵司・三菱地所<8802.T>社長

1)平均株価
「年前半は現行の水準で一進一退。年末あたりにかけて1万7000─1万8000円」

2)日本のGDPの実質成長率
「2%程度」

3)為替
「ドル/円=108─109円ぐらいが円高の上限か。それほど急速な円高も予想しにく
い」

4)米経済
「雇用の落ち込みが目立ってきたが、ブラックマンデーのような危機的な状況に落ち込む
ことはないだろう。損失を出した金融機関などに対する資金注入もだいぶ進んできた。あ
とは金利がどこまで下がるかが焦点。日本に跳ね返ってくるとしても、若干のタイムラグ
はあると思うが、そんな大きな下方局面はないとみている」

5)改正建築基準法の影響
「マンションは建築基準の厳格化など、もともとの問題もあって(着工が)遅れ気味だが、
商業ビルなどはかなり立ち直りつつある。夏以降からは少しずつ、住宅着工は戻って来る
だろう」

◎古賀信行・野村ホールディングス<8604.T>社長兼CEO

1)平均株価
「1万4000円─1万8000円」

2)日本のGDP実質成長率
「2.3%」

3)為替
「(ドル/円相場が)100円を切る円高ドル安は考えにくい。100円トビ台から
120円の間を予想」

4)原油価格
「ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は行き過ぎ。短期マネーがだい
ぶ影響している気がする。100ドルを超えてどんどん原油高が進むとは思えない。年初
に極端なことが起きた感がある」

◎鈴木茂晴・大和証券グループ本社<8601.T>本社社長

1)平均株価
「現行レベルを底値とし、上は2万1000円近辺」
「1万8200円を抜ければそこから2000─3000円の上げは速い。これまで2年
連続で株価は横ばい・下げだったが、今年はいい年になるのではないか。新興国の成長が
日本の企業の成長を後押しするだろうし、企業が財務面でも筋肉質になっているのが日本
の強さのファクターだ」

2)日本のGDP実質成長率
「2%台」

3)為替
「ドル/円=105─115円」
「少しは円高も予想できるが、円がそんなに自らどんどん上に行く要素はないと思う。ユ
ーロもかなりいいところまで行った」

4)原油価格
「100ドルはある意味、達成感がある。一本調子の上昇は考えにくい」

◎西田厚聰・東芝<6502.T>社長

1)GDP実質成長率
「米国は2.0%程度ではないか。1.5%に低迷する事態も考えられる。2.5%には
いくかもしれないが、3%は難しいだろう」
「日本は1.5─2.0%の間くらいじゃないか。設備投資が堅調だが、消費(動向)が
心配。日本では失われた10年の反省を踏まえて、イノベーションを創出するような分野
で積極的に設備投資をしていきたい」

2)リスク要因
「消費(の志向)が高付加価値品から低価格品へと移ってきている。じわじわと(経営に)
響いてくるかもしれない」

3)米国経済
「スタグフレーションにならないか懸念している。サブプライム問題をどの程度の期間で
処理できるか、米当局の動きに注目したい」

◎矢野薫・NEC<6701.T>社長

1)為替
「ドル/円=110円、ユーロ/円は160円ぐらいにとどまると期待」

2)経済成長
米経済はそれほど悪くならない。中国は政府がしっかりしており、強力なセーフティネッ
トになっている。

◎前田晃伸・みずほフィナンシャルグループ<8411.T>社長

1)平均株価
「1万5000円を中心に1000円の上下か」
「この水準からさらに下がるとは考えにくい。小泉政権発足のときでも1万4000円台。
また1万円割って落ち込むかと考えれば、そんな悲観的(な事態)にはならないだろう」

2)為替
「ドル/円=110円を中心に上下10円の範囲と思う。アメリカの景気次第だが、
100円にはいかないだろう」

3)リスク要因
「サブプライムの影響は、前半で峠を越すでしょう。日本はダメージ受けていないんだか
ら、影響は限定的。アメリカは分からないが、米国への依存度も下がっているから、
そんなに大きな影響は受けないだろう」

4)M&A
「企業のM&Aの動きは続くと思う。それは、まさに構造改革そのものだから。日本の金
融界は安定成長だろう。大きくも伸びないが、落ち込みもしない」

◎高橋温・住友信託銀行<8403.T>会長

1)平均株価
「今が底ではないか。年末には2万円ぐらいまで行くと期待」
「景気全体は、曇りのち晴れ、と思う」

2)為替
「ドル/円は100円ぐらいはいくかもしれない。100円を超える円高だと投機筋が入
ってくるだろうから、その先は難しいだろう」

3)GDP名目成長率
「2%を割るのではないか。サブプライム問題は実体経済への影響が出ている。実需の数
字にだんだん浸透してくるんじゃないか。輸出ががたんと減ることはないだろうが、為替
などに影響与えてくるだろう。また、マインドに与える影響は大きい」

4)リスク要因
「政治的混乱がリスク要因。政治サイドから日本経済を重視しているというアナウンスメ
ントが足りない」

5)利上げ
「日銀はもう難しいだろう。チャンスを逃した」

6)米国経済
「アメリカの金融機関への影響がよく分からないから。ただ、アメリカはスクラップ・ア
ンド・ビルドが得意な国。すぐに立ち直ると思う」

◎佃和夫・三菱重工業<7011.T>社長

1)為替
「ドル/円は105円から115円までの動きだと想定」

2)成長率
「日本は、名目で2%ぐらいだろう。米国は、サブプライムがどうなるか。中国は、オリ
ンピック後も堅調に成長していくと思う」

3)リスク要因
「素材費の高騰は苦しい。原油も高くなっていいわけがない。ただ、原油高で省エネビジ
ネスも出てくるだろうし、いい面もある。そこはチャンスにしなければらなない」
「中東地域の地政学リスクもある。中東で何かあると、輸出で依存しているところもある
ため、落ち着かなくなる」

◎高萩光紀・新日鉱ホールディングス<5016.T>社長

1)原油価格
「ユーロ圏から見ると今の原油価格は高いと思わないのではないか。こんなに高いのに中
国やインドは原油を買えている。高くて変えないとなれば需要は落ちるから原油価格は下
がるはず」
「今の原油価格は循環的なものでなく、ステージが変わったと捉えるべきだろう」

2)平均株価
「1万4000円の今がボトム。上は1万8000円はのぞみたい」


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