この日に三ノ宮の東遊園地公園付近を通ると灯籠の灯りと臭いを感じることが出来ます。
私自身、直接的な被害を受けたわけではありませんので、遺族の方々を尊重し、この日に東遊園地へ立ち寄ることは避けるようにしていました。
今年は初めて会社の関係でこの日に東遊園地に行くことになりました。沢山の灯籠に灯された蝋燭の炎がゆらゆらと気持ちが込められた文字を写し出していました。
この震災で失くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
当日、高校生だった私は震源地から離れており震度4程度でほぼ被害もありませんでしたが、テレビ中継により被害状況が明らかになってくるにつれて、見たことのない風景が飛び込んできます。
長田には親戚も住んでいましたが、安否を確認する術もないですし、テレビ中継を頼りに避難所の情報を見る以外何も出来なかった記憶があります。
携帯電話もポケベルもそれほど普及しておりませんでしたし、家の固定電話がまだ現役の時代です。兎に角、テレビ中継に映し出されていた避難者名簿を見落とさないように見続けていました。
神戸は地震が無いといった風説が一撃で吹き飛んだ瞬間でした。
インフラが復旧し、高校が再開されはじめ漸く同級生の被害状況や神戸在住の友達の様子が分かり、随分と気持ちが凹んだ記憶が鮮明に残ってます。
正直、それ以降いまだに小さな地震でもかなりビビってしまいます…。まして、会社の高層ビルだと耐震や免震構造で揺れも大きく感じますし、内心ドキドキが止まりません。3.11の東日本大震災の際も神戸の事務所のビルもかなり揺れましたし、阪神大震災時の風景がフラッシュバックしてきました。
マイホームを建てる時は絶対に地震や火事に強い家が良いと決めてました。木造より鉄骨、寝室は2階と高校生ながら思っていましたね。
木造建築の良さもとても分かるのですが、家庭を持つと余計に耐震や安全面を強く思うようになりました。実際にヘーベルハウスでマイホームが実現出来たのも良かったです。
その様なことを考えながら今日はHAT神戸の震災イベントに少しだけ見学させていただきました。自治体だけでなく高校生や大学生が減災・防災を専門的に勉強されていることはとても素晴らしい。南海トラフ地震や関東大震災の発生率向上が言われ続けられてます。日々の防災意識や勉強がきっと何処かのタイミングで役立つことでしょう。
世の中のEV化が進み太陽光発電、PHEV車両、マイホーム蓄電池、ポータブル電源など個人での電力供給やスマホなど通信インフラの充実が28年前と随分と異なります。万が一被災しても今ならもう少し避難者生活の質も向上するのでしょうか。勿論、避難者生活の質よりも助かる命を増やす事が重要です。
東遊園地や防災未来センターでは、マスコミのお仕事であることは分かりますが、遺族と思われる方へのインタビューを片っ端からされている様子には何だかなと思ってしまいます。そっとしておいてほしいですね。
イベントが終わり近所ど昼食をして職場に帰ることになりました。
昼食は先輩が学生時代から通っていたオススメの食堂へ。朝5:30から営業されている地元に愛されたローカルな一膳食堂。
栄食堂。
定食を注文してもよし、食べたいものを自分で取ってもよし、全て旨そう。
折角なので名物の肉すいを食べることにしました。透き通ったお汁ですがおかずになるぐらいしっかりとお出汁が効いており旨い。白ご飯との相性がばっちり合います。会社の近所にあれば毎日でも通いたい気分になります。
格安チェーン店が町中に溢れていますが、地元の方に大切にされた食堂はとても貴重です。車も停めれますのでまた立ち寄ってみようと思います。
久し振りに歩いてウロウロしたので若干お疲れ気味な1日でした。