鹿角市八幡平の「秋田八幡平クマ牧場」でヒグマに襲われて女性従業員2人が死亡した事故で、同牧場に残るクマ27頭の受け入れを県から依頼された日本動物園水族館協会(東京都)は29日、加盟する動物園など計151施設に対し、県が作った支援依頼文とクマの個体識別表などを電子メールで一斉送信した。また、クマの個体識別の徹底や今後の具体的な飼育方針の提示などを要求する回答書を県に送った。
同協会は同日夜、県が16日に佐竹知事名で提出した依頼文への回答書を県側に電子メールで送信。今後、加盟施設によるクマの引き受けの可否や、支援の可能性などを調査し、県に結果を通知するとした。
また、出生地や性別の記載漏れがあるなど個体識別表に不備が多く、「クマの収容可能の是非を判断するには情報不足」として、推定年齢や血縁関係、病歴など詳細な個体情報の追加提示を要求。さらに、具体的な飼育方法や給餌態勢、譲渡先が見つからない場合の県側の展望が不明であるとして、長期的なクマの飼育方針や将来の処遇方針などの明示も要請した。
一方で、同協会加盟の86動物園と65水族館には、県側の支援依頼文とクマの個体識別表に加え、「個体基本情報の提供を再度秋田県に依頼する」という同協会の方針を示した文書を送信。県側に要望した追加情報は入手次第、各施設へ伝えるとし、情報を精査した上で受け入れの可否を同協会事務局に知らせるよう求めた。
同協会内では昨年末現在、国内20施設でヒグマ計57頭、同34施設でツキノワグマ計68頭が飼育されている。同協会の担当者は「個体識別表が『不詳』ばかりでは受け入れる施設はないだろう。種の交雑を防ぐためにも徹底した台帳の整備が必要」と話す。
現在、同牧場にはヒグマ21頭、ツキノワグマ6頭が存在。県は今後、県内外の獣医師や動物愛護団体と協力して、個体識別表の整備を目指す方針。
県生活衛生課の加沢敏明課長は「新しい個体情報は判明次第、随時伝えていく。寄生虫や感染症の有無など『ここが足りない』という項目を明示してもらえれば、全力で応えたい」と話している。
■主な動物園「受け入れ困難」
日本動物園水族館協会(東京都)の要請を受けた全国の動物園のうち、主な動物園に読売新聞が取材したところ、ほとんどが「受け入れは困難」と答えた。
ヒグマ6頭を放し飼いしている静岡県裾野市の「富士サファリパーク」は、夜間のクマ収容施設に余裕がない上、「攻撃する恐れがあり、個体の安全を確保できない。すぐには受け入れられない」とした。
ヒグマ1頭を飼育する東京都日野市の「多摩動物公園」は、施設が手狭で老朽化している上、元来は単体で行動するクマの習性に合わせて単独で飼育している園の方針に反するとした。
ツキノワグマやヒグマなど計11頭を飼育する東京都台東区の「上野動物園」は、「これ以上増えると個体の福祉を保てない」とした。
一方、埼玉県宮代町の「東武動物公園」は、「受け入れの可否を検討する」と回答。同園では、二つのオリでヒグマ2頭を飼育していたが、数年前に雌1頭が死んで、使っていたオリが空いており、1頭の受け入れは可能という。ただ、「検討するには最低でも、年齢や性別、出自、病気の有無などの個体データが必要」と注文を付けた。
(2012年5月31日 読売新聞)
熊は悪くない。
いくらでも方法があるのに。
なんのために専門家の知識や科学技術があるんだ。
宇宙開発と軍事産業を自然環境動物保護にあてるだけで全て解決してお釣りがくる。
富山・滑川市で親子グマ出没 親を射殺、子は捕獲(10/10/17)
2012/5/31
同協会は同日夜、県が16日に佐竹知事名で提出した依頼文への回答書を県側に電子メールで送信。今後、加盟施設によるクマの引き受けの可否や、支援の可能性などを調査し、県に結果を通知するとした。
また、出生地や性別の記載漏れがあるなど個体識別表に不備が多く、「クマの収容可能の是非を判断するには情報不足」として、推定年齢や血縁関係、病歴など詳細な個体情報の追加提示を要求。さらに、具体的な飼育方法や給餌態勢、譲渡先が見つからない場合の県側の展望が不明であるとして、長期的なクマの飼育方針や将来の処遇方針などの明示も要請した。
一方で、同協会加盟の86動物園と65水族館には、県側の支援依頼文とクマの個体識別表に加え、「個体基本情報の提供を再度秋田県に依頼する」という同協会の方針を示した文書を送信。県側に要望した追加情報は入手次第、各施設へ伝えるとし、情報を精査した上で受け入れの可否を同協会事務局に知らせるよう求めた。
同協会内では昨年末現在、国内20施設でヒグマ計57頭、同34施設でツキノワグマ計68頭が飼育されている。同協会の担当者は「個体識別表が『不詳』ばかりでは受け入れる施設はないだろう。種の交雑を防ぐためにも徹底した台帳の整備が必要」と話す。
現在、同牧場にはヒグマ21頭、ツキノワグマ6頭が存在。県は今後、県内外の獣医師や動物愛護団体と協力して、個体識別表の整備を目指す方針。
県生活衛生課の加沢敏明課長は「新しい個体情報は判明次第、随時伝えていく。寄生虫や感染症の有無など『ここが足りない』という項目を明示してもらえれば、全力で応えたい」と話している。
■主な動物園「受け入れ困難」
日本動物園水族館協会(東京都)の要請を受けた全国の動物園のうち、主な動物園に読売新聞が取材したところ、ほとんどが「受け入れは困難」と答えた。
ヒグマ6頭を放し飼いしている静岡県裾野市の「富士サファリパーク」は、夜間のクマ収容施設に余裕がない上、「攻撃する恐れがあり、個体の安全を確保できない。すぐには受け入れられない」とした。
ヒグマ1頭を飼育する東京都日野市の「多摩動物公園」は、施設が手狭で老朽化している上、元来は単体で行動するクマの習性に合わせて単独で飼育している園の方針に反するとした。
ツキノワグマやヒグマなど計11頭を飼育する東京都台東区の「上野動物園」は、「これ以上増えると個体の福祉を保てない」とした。
一方、埼玉県宮代町の「東武動物公園」は、「受け入れの可否を検討する」と回答。同園では、二つのオリでヒグマ2頭を飼育していたが、数年前に雌1頭が死んで、使っていたオリが空いており、1頭の受け入れは可能という。ただ、「検討するには最低でも、年齢や性別、出自、病気の有無などの個体データが必要」と注文を付けた。
(2012年5月31日 読売新聞)
熊は悪くない。
いくらでも方法があるのに。
なんのために専門家の知識や科学技術があるんだ。
宇宙開発と軍事産業を自然環境動物保護にあてるだけで全て解決してお釣りがくる。
富山・滑川市で親子グマ出没 親を射殺、子は捕獲(10/10/17)
2012/5/31