「激安ニセモノ食品が危ない」③居酒屋・弁当チェーン編
2013年08月11日(日)
テーマ:「激安ニセモノ食品」が危ない
週刊文春8月1日葉月特別号の記事「『激安ニセモノ食品が危ない』③居酒屋・弁当チェーン編」の全文を打ちました。
「刺身やサラダ以外は、ほとんど外部の加工工場で作られた真空パックのチルド食品や冷凍食品でした」
こう語るのは、最近まである大手居酒屋チェーンに勤めていたA氏だ。
さらにこう続ける。
「うちの店は『炭焼き』を売りにしていたので、焼き鳥は人気メニューでした。」
でも本当は、外国産の冷凍食品なんです。
すでに串に刺してある状態になっており、味や焦げ目が最初からついているものを、炭火で軽くあぶってお客さんに出していました。
炭火焼きは遠赤外線効果で食材が美味しくなるはずですが、一度火を通したものを使うのですから"偽装"ですよね。
この数年、全品200円台や300円をうたう居酒屋や、200円台から弁当を売る弁当屋など、激安メニューを売りにするチェーン店が激増している。
店では加熱して盛り付けるだけ
だが、激化する価格競争の裏では、様々なコスト削減がなされている。
その結果、食品の安全性が後回しにされているケースも散見される。
消費者にとって安いのは有難いが、「安かろう、悪かろう」では困る。
そこで、各社にアンケートを行い、食材の原産国や冷凍食品を利用しているメニュー、食品添加物の使用の有無などを聞いた。
回答は34ページの表に掲載したが、「さくら水産」、「甘太郎・土間土間」の2社は回答なし。
「東方見聞録」も「公表は控える」として、詳細は答えなかった。
居酒屋に限らず、外食産業には原材料の原産地や使用食品添加物などの表示義務がないため、どのような食材が使われ、どこでどんな加工がされているのか、客にはわからない。
アンケートでは、使用食材の安全管理を重視し、添加物の使用も控えているという回答が目立ったが、食品添加物を扱う商社に勤めていた経歴を持つ、ジャーナリストの安部司氏は次のように指摘する。
「意外に思うかもしれませんが、実は、居酒屋のメニューで添加物が多く使われているのが和食です。
特にお通しで出てくるような惣菜類は多い。
1品に20~30種類が使われていることもあります。
弁当屋の場合も、メインのおかずよりも、添え物のポテトサラダや漬物、ひじきの煮物、きんぴらごぼうなどによく使われています。
二束三文の食材でも、様々な添加物を加えれば、おいしく感じさせることは簡単なんです」
一体、どういうことか。
冒頭のA氏も証言したように、居酒屋や弁当屋でできあいの加工食品を使うことは珍しくない。
例えば、唐揚げやトンカツも、中国などの加工地である程度調理されてから冷凍で日本に運ばれてくる。
揚げ物などは「白揚げ」といって、凍結前に一度軽く揚げる技術が用いられており、店で再びサッと揚げると、余分な油が残らず、作りたての感じが出るのだという。
「こうした食品加工の段階で様々な添加物が使われているのですが、店では加熱して盛り付けるだけ。
だから、店側は店内の調理の過程では添加物を使ってないと言うのです」(同前)
『本物が食べたい』という著書もある「ホスメック・クリニック」の三好基晴院長は、外食産業では添加物を使った味の“偽装”が横行していると話す。
中国産鶏肉はホルモン剤を使用
「提供している料理のほとんどにグルタミン酸ナトリウムなどの化学調味料(アミノ酸等の旨味調味料)が使われています。
例えば、弁当屋で販売している惣菜パックの表示を見ると、『調味料(アミノ酸)』と書かれていると思います。
化学調味料の有害性の有無については議論がありますが、化学調味料を使って不自然に味付けしていれば味を偽装したことになります。
化学調味料を使わず美味しければ使わなければよいのです。
居酒屋で食事をすると異常に喉が渇くという人がいますが、これは料理に使われている塩だけでなくグルタミン酸ナトリウムの影響もあります。
また、だしの素、塩、しょうゆ、みりん、酢と調味料の多くにもグルタミン酸ナトリウムが入ったものを使っており、多くのナトリウムを摂取してしまうのです」
居酒屋にとって、ナトリウムまみれの加工食品メニューは喉の渇きを促す効果もあるので、アルコール類の売れ行きを伸ばすためにも必要不可欠なのだという。
前出の安部氏が解説する。
「例えば、2%の塩水など辛くて飲めたものではないのですが、ここに化学調味料とタンパク加水分解物を加えると劇的に美味しくなります。
これに塩を加えた3つが、加工食品の黄金トリオ。
あとは風味付けのエキスや香料を加えるだけでどんな味にも演出できます。
タンパク加水分解物は、タンパク質を塩酸で分解して、うまみとなるアミノ酸を作り出し、粉末化したものです。
問題なのは、劇薬である塩酸で強引に分解する過程で、DCPやMCPD(クロロプロパノール類)と呼ばれる発がん性物質を含む塩素化合物が出来てしまうことです。
ヨーロッパではすでにこれは規制の対象になっていますが、日本では規制基準すらありません。
それが塩味のついているメニューにはほとんど使われていると考えていいでしょう。
惣菜、唐揚げ、焼き鳥などの冷凍食品に使われています」
店側が調理に手間をかけないことが、本来ならば必要のない添加物を多く使うことに繋がっている。
食品添加物の中には法的に使用が認められていても、大量摂取による人体への悪影響が懸念されているものもあるため、店側は加工段階での添加物の情報をもっと詳細に公開するべきだろう。
今回の調査で判明した冷凍食品は、枝豆、イカゲソ、たこわさび、ステーキ類、子持ちししゃも、たこ焼き、ポテトフライ、薩摩揚げ、ほっけの開き、餃子、ホタルイカの沖漬、ピザ、チヂミ、もつの煮込み、エビの唐揚げ、イカの一夜干、ソーセージなど人気料理ばかりだ。
食品化学に詳しいサイエンスジャーナリストの中川基氏はこう語る。
「安い居酒屋店で出されるものは、安全性よりも『安い、簡単、きれい』を優先させています。
世界中から激安食材を集め、簡単に出せて見た目を良くするために添加物を使う。
居酒屋で鶏肉の料理が多いのは儲けが大きいから。
かつては卵を産まなくなった廃鶏が好んで使われていたが、現在は南米産の格安のブロイラーを使っている業者が多いようです。
肉の味を良くしたり軟らかくするには添加物を使えばいいだけ。
あと、利益率が高いのはレバーを始めとする内臓類。
外国産は輸入出来ないことが多いのですが、中には密輸に近い形で仕入れる業者も。
コンテナ一つでも国内に入れてしまうと膨大に利益が出るという話です」
アンケートに回答したチェーンではブラジル産の鶏肉が多かった。
ブラジル産の肉を日本の食品加工場で串さし加工していると思われるが、ある食品商社の中国担当者はこう打ち明ける。
「ブラジルから輸入した鶏肉を一旦、中国に入れて串さし加工する業者もいます。
中国では串さしの工賃が日本の8分の1程で済むからです。
もちろん、中国産を冷凍パックした焼き鳥も多い。
また、同じ外国産でも、鶏肉はEU諸国に輸出している国のものが安心です。
EUはホルモン剤の規制が厳しいので、輸出国ではその基準に合わせて養鶏するからです。
タイやブラジルはEUに輸出しているので、比較的安心ですが、ホルモン剤や抗菌剤の使用が多い中国ではそうではありません」
中国では「速成鶏」の存在が社会問題になっている。
わずか40日~45日で3,5キロまで成長させて出荷するのだが、過剰にホルモン剤を与えて丸々と太らせるのだという。
日本やブラジルでは、51日~55日程度で2,5キロほどになったら出荷するのが通常なので、中国の鶏がどれだけ大量のホルモン剤を与えられているのか想像がつくだろう。
さらに、中国では身動きできないほど狭い不衛生なスペースで飼育されるため、鶏はすぐに病気になる。
このため中国の養鶏家は平均して18種類もの抗菌物質を与えているという。
そんな中国から加熱処理された鶏肉が、日本に21万5千トン(2012年)も輸出されているのだ。
今回、取材班は多くの居酒屋を実際に回ってみた。
だが、焼き鳥類の原産国を見た目や味で判断することは難しかった。
おそらく化学調味料などでしっかりと味付けされているのだろう。
ただ、鶏の唐揚げでは、鶏肉の2倍の大きさの衣がついていた店もあった。
弁当に入っているエビフライなども同じ手法で作られるのだが、いわばかさ増しである。
一昔前は小麦粉やパン粉などで衣を厚くしただけだったが、最近は、大豆たんぱくを肉と衣のつなぎにしてボリューム感を出している。
「焼き魚でも、ホッケなどの干物類に混合油(動物性油脂や植物性油脂を乳化配合したもの)を注入して熱風乾燥機に入れて乾かし、それを焼いて出す店もあります。
注入しているので焼いたときに異常に脂がのって美味しそうに見えるんです」(前出・中川氏)
さつま揚げはすけそうだらなどの身をペースト状にして、小麦グルテンで弾力を増したり植物油を混ぜ合わせて作りこむというが、身を結着させるための添加物の量も多くなるという。
また、居酒屋で人気メニューのたこ焼きやピザも中国産の冷凍食品が多い。
5年前には、日本に流通した商品から有毒物質のメラミンが検出されたこともあるが、それだけではない。
「中国では小麦粉の製造過程で漂白が行われていて、過酸化ベンゾイルなどの劇薬が使われていることもあります。
2年前に中国政府が使用禁止を打ち出しましたが、まだ収まっていません。
だから、中国産の小麦を使う食品は注意したほうがいい」(前出・食品商社の中国担当者)
居酒屋の人気メニューである子持ちししゃもも、本物のししゃもではない。
本物は年間千トンしか獲れず、激安居酒屋に出まわることはまずない。
ニセモノの正体は、カペリン(カラフトししゃも)と呼ばれる魚だ。
「雄のししゃもは雌に比べて安いんですよ。
雄の方が美味しいのにもったいないからと、明太子を雄に注入した“明太ししゃも”も流通しています」(前出・A氏)
農林水産消費安全技術センターの資料によると、過去には、雄の腹に魚体が傷ついて売り物にならない雌の卵を注入した“偽造子持ちししゃも”が作られていたこともあったという。
今回調査した居酒屋でも、背中から加工後のような切れ目がついた子持ちカラフトししゃもを発見した。
味覚障害を引き起こす可能性も
冷凍食品ではないサラダ類も安心とは言えない。
「鮮度保持のため、亜硝酸塩やポリリン酸塩などを溶かした専用の液に15分くらい漬けると、野菜は長時間みずみずしいまま萎れません。
居酒屋でそういった処理をされた野菜を使っているケースは多いです」(前出・中川氏)
弁当のご飯はどうか。
実は、米にも添加物がある。
味が落ちる古米に「精米改良剤」をスプレーすれば、光沢や白度が増して古米独特の臭いが消えるのだ。
2008年に起きた汚染米騒動の際にも、古い汚染米にこれを使って弁当を作っていた食品メーカーがあった。
精米改良剤には、甘みをつけてご飯の保湿力効果を高める合成甘味料「D-ソルビット」と、光沢を与えるプロピレングリコール、米を割れにくくするリン酸塩などの添加物が含まれている。
D-ソルビットはリン酸塩と一緒に添加されることが多いのだが、この場合、リン酸塩はミネラルの吸収を悪くし、骨を弱くしたり味覚障害を引き起こす可能性がある。
また、プロピレングリコールは、石油から作られるプロピレンを液体プラスチック状にしたものだが、溶血作用があるために、本来は食品への使用は制限されている。
だが、スプレーなどで散布する場合は、キャリーオーバー(食品中に含まれる量が少なく、かつ、その成分による影響を及ぼさないもの)扱いとなり、表示義務がなくなる。
つまり、外食産業では野放しのままなのだ。
激安弁当には、こうした古米を使ってコストダウンを図っているケースもあるという。
今回調査した居酒屋や弁当屋の中には、ステーキやハンバーグ、チキンカツに「成型肉」を使用していた例も見られた。
焼肉店を調査した連載第一回目でも紹介したが、成型肉には、牛脂や練乳などを赤身肉に注入して人工的にサシを入れたものや、結着剤で端肉と脂肪部分を結着したもの、薄切りの肉を重ねて結着したもの、酵素添加剤を加えて人工的に肉を柔らかくしたものなどがある。
また、持ち帰り専門の寿司チェーンでも、連載2回目で取り上げた回転寿司と同様、ネタの代用魚は当たり前で、防腐剤を大量に使ったネタも使用していたと、あるチェーン店の元従業員が証言した。
「えんがわはカラスガレイ、サーモンはニジマス、イクラも鱒子。
穴子もウミヘビ、甘エビもアルゼンチン産の赤エビでした。
ウニやホタテ、いか、カニフレーク、えんがわなど、ほとんどのネタが中国産でした。
穴子の賞味期限が半年前だったことを店長に指摘すると、『食べてあげるのが一番の供養だから』と、そのままシャリにのせて売っていましたね。
イカはすぐに黄色く変色してしまうので、防腐剤をかけて3日間は持たせていました」
今回の取材を通してあらためて痛感したのは、プロの調理人を雇わず、日持ちする添加物まみれの加工食品を提供することで、コストダウンしている店が実に多いということだった。
店で調理するとは名ばかりで、本当は誰がどこでどんなふうに作っているかは闇の中なのだ。
それでもあなたは激安ニセモノ食品を食べますか?
「激安ニセモノ食品が危ない」①焼肉チェーン店編
「激安ニセモノ食品が危ない」②回転寿司チェーン店編
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週刊文春 2013年 8/1号 [雑誌] | |
文藝春秋 |
ドキュメンタリー映画「もったいない!」予告篇
http://youtu.be/Qd8xSJ06SS8
2013/12/4
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