電竜戦長時間マッチ「水匠 vs dlshogi」第3局 開発者座談会
従来型最強将棋ソフト「水匠」と
深層学習(deep learning)型将棋ソフト「dlshorgi」の
長時間マッチが行われていた。
以下、ネタバレありです。
「水匠」も、機械学習は使っているが、
浅い=層の数が少ないニューラルネットのエンジン
(「やねうら王」で開発された)なのに対して、
「dlshogi」のほうは、ResNet-15 という深層ニューラルネット
を使っている。
深層学習は、計算量が多いため、
使っているハードウェアのスペックも全く異なる。
「水匠」は、藤井二冠が自作 PC に採用したことで有名になった
Ryzen Threadripper 3990X + 128GB メモリ
これでもかなりすごいのだが、
「dlshogi」は、NVIDIA の最新 GPU A100 を 8枚+2TB のメモリ
ということなので、DGX A100(一般価格 約 2,000万円~)を使っている??
というわけで、機械学習的にも興味深い戦いだったが、
第1局は、なんと、後手「水匠」の原始的なバグ(自陣で飛車が成れるという・・・)
が出てしまい、「dlshogi」 の勝ち、というか、無効試合。
第2局は、先手となった「水匠」が
千日手を回避して押し切って勝ち。
第1局のやりなおしの第3局は、
先手を持った「dlshogi」が、危なげなく押し切って勝ち。
ということで、ソフトの優劣としては互角だが、
将棋は先手が有利なゲーム、
ということが示唆される結果となってしまった。
技術的には、深層学習を使うもののほうが最終的には
強くなるのではないかと思われるのだが、
どちらも機械学習を使っているので、
学習に使えるデータや自己対戦の量が重要になる。
結局、それは計算時間になるため、
今後の勝敗の帰趨は、そのあたりに対する情熱と経済力にも
支配されるのだろう。
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