日々の寝言~Daily Nonsense~

渡辺竜王が七連覇

竜王戦の第6局は、後手の渡辺竜王が
またしても角換わりに誘導。

先手が攻めにくい形で手待ちをして、
先手の焦りを誘う取っておきの作戦を出してきた。

明確に優位にはならなかったとしても、
作戦自体は成功だったと思う。そして、
その後も実にしっかりと指しまわして快心の勝利。
堂々の七連覇を決めた。

羽生名人の永世七冠は
またまたお預けとなってしまった。

羽生さんが同じ相手に七番勝負で二度続けて退けられる、
というのはありえないことだと思っていたので、
正直なところ、とても残念。

それにしても、なぜ、
渡辺竜王は羽生名人に
こんなに強いのだろう?

やはり羽生さん相手だと
特別な闘志が湧くのだろうか?

逆に、なぜ
羽生さんは渡辺さんに
こんなに弱いのだろう?

他ではめったに出ないようなミスが出る。
本局も、終わってみれば
ほとんどの時間帯が竜王のペースという感じで、
まるで天敵だ。

羽生さんの手が大きく震えたのも
渡辺さんとの初めてのタイトル戦の王座戦だった。

3連敗から4連勝のトラウマ?
棋風の問題?

渡辺竜王が他の棋士には結構あっさり負けるのがまた
羽生ファンとしてはなんとも納得がいかない。

単純に相性というよりは、やはり
お互いが相当に相手を意識している結果で、
それが若い渡辺さんには周到な準備として良い方向に、
羽生さんには焦りとして悪い方向に出ている
という感じだ。

しかし、将棋界はいま、
ものすごい勢いで世代交代が起こっている。
40代以上で今年の勝率上位に残っているのは
羽生さんと佐藤さんだけ。

渡辺竜王はまだしばらくは指し盛りだろうし、
その後には、豊島さんやさらに若手の世代がやってくる。

そもそも40歳は棋士にとって曲がり角なのだ。

谷川さんが羽生世代に追われて
無冠になったのも41歳。
そういえば、谷川さんも
羽生さんにだけよく負けた時期があった。

年下に追い越されるかもしれない
というプレッシャーは、
とても厳しいものがあるのかもしれない。

こうなってみると、永世七冠は
だいぶ難しくなってきた感じがする。

やはり、そこは人間の到達できる領域
ではなかったのかもしれない。

もう永世七冠などどうでもいいから、
一局でも多く、羽生さんらしい将棋を見ていたい、
と切に思う。
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