日々の寝言~Daily Nonsense~

視野の違い

朝日新聞の投書欄に、
「障害のある子供を普通の学校に入れてもらえなかった」
という投書があり、それへのコメントとして、
「普通の学校に通わせるのは親のエゴだ。
私は子供のことを思って養護学校を選んだ」、
という投書があった。

どちらが正しい、ということはないのだが、
どうしてこういう違いが生まれるのかは考える価値があると思う。
同じような意見の差は、いろいろな場面で生じるからだ。

男女平等についても、
「平等に扱ってもらえないのはけしからん」
「私は女性らしく生きたい」
というような議論がよくある。

差異が生まれる原因のひとつには、
視野の違い、がある。

普通学校で学ばせたいという親は、
親のエゴというよりは、
子供の将来を長期的に考えているのだと思う。
いずれ、社会に出てゆけるように、
ということだろう。

一方、養護学校を選んでいる親は、
とりあえず子供がいじめられないこと、
などを重視していると思われる。

繰り返すが、どちらが正しいかはわからない。
どちらも、リスクとゲインを持っている。

実際、普通学校で差別されたり、いじめられたりして、
とても傷ついてしまうケースもあるだろう。
しかし、もしもうまくゆけば、
子供の将来にとっては大きな一歩になるかもしれない。

自分や他人が、どういうスコープで物事を考えているか、
ということに意識的になれば、
結論が違ってもお互いを認めることはできるはずだ。
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