ラス前の一斉対局が行われた。
メインイベントは、
1敗の羽生三冠と2敗の渡辺竜王の戦い。
後手番の渡辺竜王が珍しく二手目△3四歩
を選択して横歩取りになった。
61手目、羽生さんはここまで先手の分が悪い
▲3五歩の変化を選択。
71手目からやっと未知の局面になる。
しかし渡辺竜王の強気の74手目△3六歩がいい手で、
形勢が微妙に傾いたようだ。
ほぼ互角~渡辺の微差リードで
迎えた最終盤にドラマがあった。
95手目、羽生三冠は、控室で先手悪いと言われていた
▲7七玉を着手。勝負は先手負けのコースに入ったように見えた。
えーー、負けてしまうのか???
しかし、105手目▲7七銀となったところで、
△同歩で勝ち、と言われていた竜王が
意外にも△2三歩と自陣に手を戻す。
結局これが敗着で、羽生三冠が
ぎりぎりの勝負を寄せきって121手までの勝ちとなった。
局後に明らかになったのだが、
なんと、両者ともに、▲7七銀に対する△同歩では、
後手玉が詰むと錯覚していたという。
確かに、その変化は、あの詰将棋の強い宮田六段でさえ
最初詰むと勘違いしたくらいの筋。
最終盤で、お互い残り時間が少ない中、
両者ともにその筋は詰み、として
読みを省略していたらしい。
羽生さんの、相手に間違えさせる力、
が、重要な一局で遺憾なく発揮された形になった。
いつもながらすごいドラマで、
見ているほうはドキドキハラハラ。
これだから将棋観戦、特に、
羽生さんの将棋を観るのは
やめられない・・・
これで渡辺竜王の名人挑戦は消えて、
候補は羽生三冠と三浦九段に絞られた。
おおかたの将棋ファンの期待としては、
羽生三冠が挑戦、奪取、そして
来年は羽生-渡辺の名人戦、
というものだと思うが、
そういう期待をきれいに裏切るのが
三浦さんだからなぁ・・・^^;
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