坂本龍一さんと福岡伸一さんの対談があった。
そのときに、紹介されていたのが
坂本さんの最新アルバム async。
アルバムは8年ぶりだそうだ。
タイトルを日本語にすると「非同期」
asyme = asymmetry は「非対称」だが、
async は asynchronous で「非同期」
音と音楽、あるいは、音楽とノイズのキワ、
アンドレイ・タルコフスキーの架空の映画のサウンドトラック、
といった話に惹かれて(タルコフスキーはかなり好き)
amazon で注文していたものが、やっと海外から届いた。
(国内盤は高い!)
聴いてみたが、なかなかよい感じ。
1曲目の Andara の前半の雰囲気は
ぞくぞくして鳥肌が立った。
3曲目の Solari は、曲名からして、
タルコフスキーの「ソラリス」の冒頭の
バッハへのオマージュだろう。
Walker は完全に「ストーカー」の世界。
全体的には、もうちょっと
音楽っぽいと好みだったが、
でも面白かった。
* * *
聴き終わった後、
歯を磨く音がちょっと普段と
違って聴こえた。
昔、お芝居や映画を見て劇場を出た後、
世界が普段と違って見えたものだが、
それの音バージョンと言う感じ・・・
ノイズ、音、音楽については、
クセナキスやペンデレツキの頃から興味はあって、
音楽が次第に崩れてゆき、そしてまた復活する
というモーフィング的な作品はできないのかなぁ?
などと思っている。
たとえば、今回の Andara のメロディが
少しづついろいろなノイズに浸食されてゆく。
浸食のされ方は、加法的でもいいし、
音色が濁ってゆく、などでもいい。
最初は耐えて跳ね返しているのだが、
ある時急激に混沌としてきて、
最後はノイズに埋もれてしまう。
それでしばらくノイズになるのだが、
また、あちこちから微かにメロディの断片が
鳴動しはじめて、やがてそれが束になって
音楽が復活する、みたいな・・・
今の技術があれば簡単だと思うのだが、
誰か作っていないのだろうか?
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