久しぶりに飛行機に乗って
映画を観た。
飛行機の中では、
普段は選ばないであろう
映画を観ることが多い。
今回も、普段は絶対見ない
スリラー・サスペンスを選んだら、
ちょっと大変な映画だった。
以下、激しくネタバレありです。
ハリウッドによる
「注文の多い料理店」
の実写映画化。
サイコパスになってしまった
シェフの「最後の晩餐」。
客の数は11人で、
なぜ12人ではないのだろう?
と思ったが、飲んだくれの母親も
入れると12人か・・・
元オーナーには天使の羽がついていたし、
ラストは殉教の火あぶりだし、
キリスト教的な記号を依りしろに使っているが、
メインのテーマは、マルクス的な
「奪う(搾取)する側か与える側か」
サービス提供する側と、
お金でサービスを受ける側との非対称性は、
柄谷行人さんの言う、商品交換における、
お金を持っている側の強さだ。
しかし、その二択の外に出て、
出された料理を
しっかりと “taste” できたのは
娼婦である「マーゴ」だけ。
そこにおいて、
シェフと客との人間関係、
交換関係が回復される。
男性による女性の搾取も
描かれているし、
女性同士の争いも描かれている。
いろいろなテーマや風刺が
重ねられているので、
どれをメインと感じるかは
人それぞれかもしれない。
奇妙で面白い映画だったが、
サイコスリラーの衝撃的な映像が
苦手なので、つらいところもあった。
って、こんなことを書いていると
殺されてしまうのだけれど。
エンドクレジットに
宮沢賢治の名前があったら
面白かったのだが、
見つからなかった。
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