日々の寝言~Daily Nonsense~

MEGAQUAKE超巨大地震2021

NHKスペシャル選で
今再放送されている
MEGAQUAKE巨大地震2021
(2021年放送)

この中で、海洋研究開発機構の
堀さんの研究である、
南海トラフ地震の発生パターンの
シミュレーション結果について
紹介されている。

3.11 の東日本大震災の際には、
直前の宮城県沖地震によって
発生したスロースリップが
前兆になったようだという
ことが知られている。

そこで、南海トラフの構造を
再現してシミュレーションすることで、
前触れの地震から巨大地震への連鎖を
再現しようとしているという。

そして、その結果の中で、
1つ目のパターンとして紹介されていたのは、
なんと、南海トラフの西の端の
日向灘沖で M7 .5 が起こり、
その周辺のスロースリップが前触れとなり、
4年後に高知の南で M 8.3が起こり、
さらに、翌年、その東の紀伊半島の南
でも巨大地震が起こる、という
シナリオだった。

これは、この間の、
宮崎県沖の地震と符合している。

こうした研究の背景があって、
「巨大地震注意」が出た
ということか・・・

4年以内の高知沖
というのは怖い・・・

もう1つのパターンは、
中央の紀伊半島沖で最初の
M6.1 の地震が起こり、
周辺でスロースリップが発生して
4年後に、同じエリアで
M8.0 の巨大地震が起こる
というもの。

もっと他のパターンもあるし、
前触れなしに突然起こることもある。
しかし、プレートの歪が溜まってゆけば、
いずれは地震が起こるので、
スロースリップを精密に観測している
ということだった。

一方、京都大学の西村さんは、
GPS観測網を使った
歪蓄積とその
活断層への影響の推定に
取り組んでいる。

それによると、
日本列島の下のプレートは
従来考えられているよりも
小さいブロックに分かれていて
その境目ごとに歪が溜まっている
可能性があるという。

うーん・・・
これも怖い。

しかし、こちらの研究では
海の上のデータがないためか、
日向灘沖のリスクは
評価されていないようだ。

アメリカのロスアラモス研究所では、
プレートのずれのノイズから
スロースリップの発生を予測する
AI 開発に取り組んでいるという。

さらに、中国は衛星から
電子密度の変化を観測することで
地震の直前予測に
つなげようとしているが、
巨大地震のデータが少なく、
検証はできていないようだ。

結局、どこまで歪むとどこが壊れるのか、
は、プレート境界の状態によるので
正確な予測はとても難しいが、
ある程度の精度は得られるの
かもしれない。

1つの地震のときに
前兆があった、といってもだめで、
前兆があって地震が起こったとき、
起こらなかったとき、
前兆がなくて地震が起こったとき
起こらなかったとき、
のデータをそれなりの数集めて
検証する必要がある。

叡智を集めて
海底や地表の動きなど
前兆現象のモニタリングを
継続してほしい。

一方で、京や富嶽を駆使した
詳細なシミュレーションで
都市の建物1棟ごとの揺れを
予測するという研究も紹介されていた。

努力はすごいと思うのだが、
こういう研究の話を聞いて
いつも思うのは、
この予測の精度は、どうやって
検証されているのだろうか?
ということだ。

予測ができてすごいですね、
で終わるのではなくて、
どういう検証方法で、
どのくらいの精度で予測できると
評価されているのかについても、
しっかり紹介して欲しいと思う。
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