O-111 の食中毒が起こった。
亡くなられたお子さんの
ご家族の悲しみは大変大きいものと思う。
その一方で、原発事故もそうだが、
日本の社会は安全になりすぎたのかもしれない、
と思ったりする。
思えば、我々世代が子供の頃は、
生肉はおろか、刺身さえ
食べさせてもらえなかった。
寿司屋に行っても、
子供はのり巻とかっぱ巻と玉子。
小学校高学年くらいまでずっと
そうだったように思う。
刺身は子供には危険なもの、
と刷り込まれたので、あまり
食べたいとも思わなかったが・・・
肉を焼くときは、ウェルダン。
半生さえ駄目。
生の鶏肉などを出すのは、
ふぐの店のように、
それなりの伝統と技術を持つ
ごく一部の店だけだった。
それがいつのまにか、
冷凍技術などの進歩によって、
生のものがいたるところで
食べられるようになって、
危険だという意識がすっかり薄れていた。
昔は生では食べられないと言われていたものも、
いつのまにかごく普通に供されるようになっている。
しかし、世界はやはり、
危険に満ちているのだ。
技術がそれらを覆い隠して、
安全であるかのように見せていても、
絶対安全はありえない。
もちろん、ユッケやレアのステーキを
食べるなと言っているわけではない。
大人が食べる分には自己責任だし、
昔に較べれば、当たってしまう
確率がずっと小さくなっているのは事実だろう。
しかし、確率はゼロではない。
そして、当たった場合の被害はかなり大きく、
取り返しがつかないこともある。
放射能も同じことだが、
なにごとも、危険性を認識して、
正しく怖れることを
忘れてはいけない、ということだ。
最新の画像もっと見る
最近の「雑感」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事