生命の世界は非線形、と習った。
ニュートン力学では
力が2倍になれば
加速度も2倍になる。
大きな力を加えれば加えるほど、
結果も大きくなってゆく。
しかし、犬の尻尾を踏む場合は
そういうことはない。
非線形の世界の特徴として、
応答の飽和性以外にも、
多安定性がある。
線形の世界では、
安定な状態はない、というか、
すべての点が安定である。
入力を変化させると、
出力もスムーズに変化する。
非線形の世界では、
お互いに離れた有限個の安定な状態があって、
その間を渡り歩く
というようなことが起こる。
つまり中間状態が無いことがある。
戦争か平和か
生か死か(病気という状態もあるが・・・)
安定な状態に
小さな衝撃を加えても、
やがて元の状態に戻る。
しかし、衝撃が大き過ぎると、
安定な状態を飛び出して、
別の安定な状態に移ってしまう。
怪我や病変が小さければ
やがて回復するが、
あまり大きくなると、
死という状態へと遷移してしまう。
不満が小さい間は
いっとき騒乱があっても
また元の状態に戻るが、
不満が大きくなりすぎると
革命を経て別の政治状態へと遷移する。
生命の世界は非線形だ。
それは、古典物理学を中心とする
線形の知が及び難く、
コントロールし難い世界だ。
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