アゴラで西さんが擁護論をいろいろ書いているが、
どうも逆効果のような感じがするのだなぁ・・・
国頼りの業界にどっぷりつかってきた人の
思考パターンが透けて見えてしまって、
反感を買っているように思われる。
世界最高速スパコン1台作るのに厳しい財政から
1200億円かけるというのは
やはりおかしい気がする。
そもそも、対抗する主たる相手は IBM なのだ。
「官僚たちの夏」以来の敵である。
いったいいつまで、一企業である IBM との戦いを
国単位で続けるつもりなのだろう?
アゴラの別の記事にもあったが、
プロジェクトで開発された技術で富士通が商売する、
というのが本来の筋なはずで、
それなら低利の融資でもOKなはずだ。
西さん以外でも、科学技術関係者と思われる人のコメントを見ると、
少し手前勝手なものが目立つ。
たとえば以下のコメント:
> コンピュータを作る、運用するという話は楽しいですが、
> どうか利用者である科学者のことも忘れないでください
> 基礎科学の研究者は自分の研究のためのソースコードを持っており、
> それを新しい環境で動かすのは研究者の貴重な人的リソースを
> 割くことになるのです
こういうユーザ視点は確かに大切だ。
> 次世代スパコンがスカラとベクトルを共有ストレージで接続する
> ハイブリッド構成とされたのも、ベクトル向けソースコードを持った
> 研究者の意見を尊重したからでしょう
しかし、世の中の動向はスカラーという中で、
いったいいつまでベクトル向けソースコードに
こだわるつもりなのだろう?
いつかのタイミングでは移行せざるを得なかった
のではないのだろうか?
コボルで書かれたソースがたくさんあって、
書き換えるには貴重なリソースがかかるので、
それが動くマシンしか調達できません、
みたいな論理に感じられる。
> これらの研究者はNECの撤退により、
> 研究計画を頓挫させるわけにも行かず、
> ソースコードの書き直しを強いられています
> 国内最高峰の頭脳の、何という浪費でしょうか
はぁ・・・(脱力)
スカラー型向けに書き直して、今後のハードの進歩で
今までより速く走るようになれば、
決して「浪費」ではないと思うのだが。
> 次回はこのような失態を2度と演じないようなマネジメントが絶対に
> 欠かせません
うーん・・・
> なお、今回の計画を一旦止めるなどという考えは、あまりに
> 現実離れしていて議論する気も起きません
思考停止は科学者としては良くないと思う。
> これだけ長い時間かけて議論し、研究者を集めておきながら、
> どの面を下げて見直しを宣言する気なのでしょうか
> そのような国家的詐欺の責任者を買って出る人がいるなら、
> 顔を見てみたいものです
責任者がもっと顔を出すべき、というのは同意できるが、
それだけの時間と人をかけてやった議論の真価こそが
今問われているのではないか?
時間と人をかけた立派な議論だったのだろうから、
ぜひその真価をわかりやすく見せてもらいたい、
ということなのだが・・・
それに、委員会への出席くらいは手弁当だったかもしれないが、
出資させられたわけでもないのに詐欺呼ばわりとは、
なんだかなぁ・・・
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