AI が人の仕事を奪う、
人間は働かなくてよくなる、
ベーシックインカムが必要、
というような話がよくされているが、
なかなか実感とは結びついていない。
その乖離に関して書かれている。
元々の論文では 47% の職業が失われる、
というような話になっていた。
人の仕事を奪う面はあるが、
予想されているような大幅なものではないし、
代替されるとういよりは、むしろ、
AI を使えずに働けなくなる、というほうが怖い、
ということのようだ。
元の論文に対する批判のポイントは
1)職業単位は粗すぎる
2)生まれる職業を無視している
職業単位で評価するのではなく、
もう少し細かく、ある職業を構成している
タスク、スキルで評価すると、
仕事が丸ごと置き換わるという例は少ない、
と言う結論になるようだ。
また、2)についても
よく言われていることではある。
この話題になるといつも思い出すのは
以前に、飛行機の中で見た「ドリーム」という映画。
NASA のために計算士として働いている女性たちが、
IBM のコンピューターの導入に際して、
コンピュータをプログラムする側に回って生き残る、
というお話(他にも、差別に関する内容もあるのだが)。
結論的には、ディープラーニングは大きなブレークスルーだったが、
人をまるごと置き換えるようなコンピュータやロボットは
まだなかなか出現しそうにはない、というのが
現時点での状況らしい。
今、人がやっているタスクの中で、
コンピュータができることが増えているのは事実だが、
全面的に人に置き換わるということは無さそうだ。
むしろ、遠隔医療や遠隔のインフラ診断、などが進み、
医師や技能者の活躍の場は増える。
そこに、AI がサポートする仕組みとして入ってくるのだろう。
実際、そうならないと、人手不足や社会的なコスト高で
どうにもならない。
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