帰り道。
無性に餃子を喰いたくなったワケで
長居のJRの高架沿いを北へ。
JR長居駅前にある"ぎょうざの満州"へ。
この店は長居でのラグビー観戦の帰りには
大概立ち寄る店なんやケドも
この店、財布に優しい上にボリューミーである。
せやさかいに試合終わりにライナーズの選手
…いや、それだけや無しに
フロントのエラいさんまで立ち寄ったりする。
持ち帰りで餃子だけを買うて
帰るつもりやったケドも
メニューを見てたら…
"焼きそばセット"
ココの、中華料理屋のソース焼きそば
っちゅうカンジの焼きそばが結構好きで
わりかし喰うんやケドも…なんでやろう。
ガキの頃、桃谷の親父の実家に行ったら
並びにある町の中華料理屋に
出前を頼んでくれたんやケドも
大ばぁちゃん（俗に言う"ひいばあちゃん"）が
いつも、焼きそばと焼きめしを頼んで
それを総て平らげてた。
大ばぁちゃんの風貌。
大柄で動きがのっそりとしてて
ものごっつう威圧感があった。
その横で密かに御裾分けを狙ってたんやケドも
焼きそばと焼きそばに目を移したら…
"ギョロっ！"
…と向けられる眼光がものごっつう怖かった（笑）。
何年か前、親父の義兄が亡くなった時に
御通夜でおばちゃんと十六歳離れた従姉と
ムカシ噺になった時に…
「ぢつは、大ばぁちゃんの風貌がコワぁて
よう話し掛けんかったんやわ。」
「ええ～～～っ！」
「なんで？」
キライとか苦手とかっちゅう感情は勿論無い。
只、単に、鋭い眼光と風貌がガキの頃のワシには
なつける要素を見出せんで近づけんかった。
そんな中でも、毎回焼きそばと焼きめしを
ペロッと平らげる姿は今でも思い出される。
ワシが二十一歳になってすぐに
当時では長寿と言われた、九十三歳で亡くなった。
体調が悪いっちゅう風に聞かされて
カオを見せようと思てた日の前日に訃報が入った。
今、思たらワシが抱いてた印象を
見透かされてた様な気がして…
やっぱり…コワい（苦笑）。
