誰 振り返る
確かに 間違いない
このカオリ
あの人の匂い
すれ違いざまに確かに漂うカオリに息が詰まる
膝下から力が抜ける
躓きそうになってよろめく
お臍の下から焼けそうな熱さが突き上げてくる
あそこがキュンとか締まる
私 泣いてる
涙が溢れて溢れる
頬伝う雫に慌ててしまう
こんな些細なことで
こんなチッポケなことにあたふた
私 馬鹿やわ
全く めでたい
なんて淋しい情け無いんやろう
泣くなんて
泣くなんて有り得へん
あの人の匂いなんか
匂いなんかどないやのん
道端でみっともない
なにしてるんやろう
止めようも無く溢れる涙
みっともない
道端でもしゃくりあげて泣いてた
声にしたら駄目な言葉
心で想っても駄目な言葉
そんな言葉が喉の奥で焚きわがる
焼け付く言葉に身が焦げる
持て余す
どう扱えばイイのか
生き辛い
こんなんじゃ 何処にもいけない
居場所なんか見つけられない
こんなんじゃ どうにもできない
たかがカオリ
そんなもんに こんなになるなんて
あの人 あの人 あの人
私があの人を解放出来ない
私が自ら縛られて居る
絡み付いて離れないで居る
もう 無いものに縋りつきしがみついて居る
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