ただおの不定期日記

主に映画の感想など。たまに違う話題も書くかもしれません。

自主映画「フクイの休日」

2024-10-06 22:08:30 | 映画

さて、前に編集していると書いていた自主映画、「フクイの休日」がとりあえず完成して、9月22日に初披露を迎えました。

とりあえず、というのは、本編が47分という長さで、この日の上映会では主催者の計らいで上映していただけましたが、いろんな映画祭などに出品しようとすると30分という目安が結構あるので、それは別途バージョンを作ろうとはしています。

一応予告編のリンクをあげておきます。

(たまたまですが)今年は「ローマの休日」の日本公開70周年に当たります。狙ったわけではないのですが笑。

当日も少し舞台上でお話もさせてもらいましたが、企画の始まりはプロデューサーが3年ほど前に初めて「ローマの休日」を見て、あんな映画がいい、と言いだしたのが始まりでした。いいと言うポイントは、「ラストの切なさ」でした。それならほぼ大筋はいただいてしまおう、と言うところから始まり、それにいろいろと自分の好みを入れ込んだ話になりました。

そして、去年撮影を始めたのですが、いろいろあって主役が降りて交代となり、それにつれてキャスト交代もあり、今年撮影を再開できました。上映会の主催者さんには撮影から随分とお世話になっていたので、まずはこの上映会に間に合わせるのが自分の目標でした。

当日の上映会では11作品中、一番長い物でしたが、いくつか好評もいただいたのでまずはよかったかなと。

とはいえ、当然厳しいご意見も、なるほどというところも多々あるので、なかなか面白い映画を作るのは大変だなと・・・

やはり30分バージョンのほうがいろいろ参加はしやすいので、そちらも頑張らねばというところです。


侍タイムスリッパー

2024-10-06 21:22:40 | 映画

見てきました。今話題の自主映画、1館から全国公開に拡大したという、あの「カメ止め」に続く快挙ですね。

そして、よく見るポスター画像、侍が後ろ向きで空に入道雲が出ているやつ、その雲が「時」を思い出させていいんですが(笑)、でかでかとネタバレ文言が真ん中に書かれていて、ここには上げません笑。

いやー実に面白い映画でした。笑って泣けて、そして自分は「背筋が伸びた」映画でした。しかし内容に触れてしまうとすぐネタバレになってしまいそうなので、まずはネタバレしないようちょっと書いてみます。

後の方でネタバレを書くかもですが、そこは予告します。できるだけ、情報を入れずに見ていただきたいです。自分も、SNSでついある情報を読んでしまって、しまったと思いましたが後の祭り。そこを知って観るかどうかで感想が違ってきたかもしれないとも思いましたが、まあそれでも十分面白かったのでよしとします。

武士が現代にタイムスリップするというのはこれまでもいくつかあります。やはり時代の差のギャップで笑わせたり泣かせたり、というのは似ているのかもしれませんが、この映画はとてもシンプルなネタながら、いろいろ考えさせられます。背筋が伸びたのもギャップ故でしょうが、このあたりは感じ方なので、私は、ということです。

この映画の安田監督は、切られ役で有名だった福本清三さんに本来は出てもらいたかったそうですが、残念ながら亡くなられた福本さんに代わり出演された峰蘭太朗さんが素晴らしく、映画を和ませつつも引き締めるという、年を重ねているからこその役柄でした。

自分も自主映画をささやかながら作っているせいか、やはり作る側の気持ちに大きく感情移入してしまいます。とはいえ、自主映画といいながら、まず撮影の素晴らしさに目を奪われました。プロが撮ったんだろうと思うような撮影で、SNSでもとある監督さんが書かれていましたが、一般に知られていなかっただけで、腕はプロ、簡単には撮れないと。ホントにその通りだと思います。

知り合いの人は、見終わった後に小学生が「あーおもしろかった!」と言うのを聞いたそうです。自分は、年配の男性が掃除に入ってきた女性スタッフに「面白かったよ」と声をかけるのを見ました。それだけいろんな人の心を動かす映画なんですね。いやマジで、そんな映画作ってみたい笑。

安田監督自身、「カメ止め」で劇場が爆笑に包まれているのを見て、「やっぱり観客は笑いを求めているんだ」と思ったそうです。そして劇場でこの「侍タイムスリッパー」を見てたくさんの人が笑っているのを見て手応えを感じたそうです。やはり今の時代、笑いが求められてるんですかね。

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さて、ちょっとだけネタバレで書いてみます。なんで背筋が伸びたのか。

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それは、やはりサムライの生き方が自分にはまねできないなと思ったからだろうなと思います。そんな覚悟を持って、人生に向かっているのか。

ラスト、(これで最後かもしれない)撮影に向かって、本当に命がけで二人がそれに向き合っている、というのが見えてきて、それは見事に冒頭の伏線回収でもあるわけですが、だからこその緊張感が、背筋を伸ばさせたんだと思うのです。ここは私の好きな映画「イン・ザ・ヒーロー」を思い出しました。これもいい映画なのでおすすめです。「武士道」という言葉も出てきます。

そしてオチもちゃんと伏線回収になっているという、ニヤッとさせられるいい終わり方でした。

監督自身がサムライなんだろうなあ。自分はサムライになれるのやら。