『ナースのためのリエゾン〜精神医学へのアプローチ〜』保坂隆(精神科医)著 南山堂
82ページに、症状精神病を引き起こしやすい全身疾患が書かれています。
代謝性脳症(低酸素脳症、低血糖、肝性脳症)
水電解質異常(脱水、水中毒、アシドーシスなど)
心臓疾患(心筋梗塞、うっ血性心不全)
感覚器疾患(白内障、緑内障、など)
詳しくは、この書籍をご覧になって下さいね。
その他、94ページから、各科でよく見られる患者さんの意味不明な言動が、実は処方されている薬などが原因で引き起こされていたと言う精神症状の症例と解説が、分かりやすく書かれています。研修医にもオススメです。
『アルコール依存性を知る!』森岡洋(精神科医)著 ASK
アルコール依存性とは、アルコールをコントロールして飲むことが出来なくなるということですと書かれています。
主な内容は、こちら。
1 アルコール依存性とはどんな病気か?
2 アルコールが引き起こす身体の病気
3 家庭や社会への影響
4 抗酒薬の効果
5 アルコール依存性者の心理
6 アルコール依存性からの回復
〈アルコール依存性が引き起こす身体の病気〉
1 肝障害 脂肪肝、アルコール肝炎、肝硬変
2 アルコール膵炎
3 胃腸障害 胃・十二指腸潰瘍、マロリー・ワイス症候群
4 アルコール心筋症 不正脈 突発性呼吸困難 体動時の動悸
早期離脱症候群(飲酒をやめて数時間すると出てくる症状)や後期離脱症候群(お酒をやめて2〜3日目に生じ、大抵は3日以内くらいで消失する症状)などについても書かれています。
これらが一部抜粋ですが、詳しくはこの書籍をご覧になって下さい。この書籍は、医療従事者ではなくても分かる様に書かれています。アルコール依存性と診断される前に、一読をオススメします。
アルコール依存性が引き起こす身体の病気になって入院中だけアルコールを止めれば済む…そんな単純なお話ではないのが、アルコール依存性の怖さです。
長期的にアルコール依存性を放置しておくと40代くらいの若さで、認知症になってしまう方もいらっしゃるそうです。
中学生でも読めると思いますので、入院して酒害教育を受ける前に一読をオススメします。
ご家族や友人・知人や同僚がもしかしてアルコール依存性かなと心配な方も、一読をオススメします。