むかし勤務していた精神科の病院のデイケアで聞いたお話です。
その患者さんは、とある心の病+アルコール依存症でした。
何度も入退院を繰り返し、病院も転々として、この病院にたどり着いた患者さんでした。
そして、この病院の訪問看護サービスを受けていました。
担当者は、保健師のAさんでした。ハッキリ物を言う、竹を割った様な性格のAさん。精神科医にもビシバシ意見を言う、姉御肌な部分もある、素敵な保健師さんでした。
そんな保健師のAさんから何度も「お酒は止めなさい!」と怒られて、怖くてお酒を止めた話を、デイケアで語る患者さんの姿がありました。
この患者さんは保健師のAさんの訪問看護を受けつつ、診察やデイケアにも定期的に顔を出して、穏やかに暮らされていました。
アルコール依存症は、なかなか回復が難しい病気ですが、こんな回復もあるのです。アルコール依存症の患者さんの治療の基本は、『断酒』ですが、とても難しいのです。保健師のAさんとの出会いは、神様がくれた素敵なプレゼントだったのでしょうね。
これは、私の宝物のエピソードです。
これを読んでいるアルコール依存症の皆様も、決して回復を諦めないで下さいね。
あなたのアルコール依存症からの回復を、心よりお祈りしております。