フランス人にはドーノワ夫人の同名タイトルによる童話が先に思い浮かばれるかと思いますが
日本人にとってはメーテルランクの「青い鳥」の方がより親しみがあるかもしれません。
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ペレアスとメリザンドから16年後に発表された戯曲
最も簡潔でわかりやすい幸福論。
ファルファーレ2人とも大好きなシーンは
地球での誕生を待ちわびる赤ちゃんをたくさん乗せた船
なんともカワイイ
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日本でいうと小学校高学年向けの哲学的幻想ですが
実は日本のアニメがフランス語の吹き替えで放送されていたので
戯曲よりアニメ。子供の頃にTVで見た印象が強いようです(笑)
ちなみにフランス人はハイジやキャンディキャンディ、ポケモンなど
私もよく知らない古い日本のマンガをよく知っていて驚く事もあります。
「青い鳥」
主人公はチルチル&ミチル
Mytyl & Tyltyl
戯曲前提ですので聴覚に訴える名前
共通する綴りで韻を踏む名前を持つ兄妹。
2人で一つ、一心同体で困難に立ち向かうキャラクターを読み取ることができます。
ペレアスとメリザンド
(血が繋がっていない)劇中の主要人物
Pelléas et Mélisande
ペル+ア
メル+ア
同一視、運命の共鳴が感じられます。
ペレアスとメリザンドの音色の源は?
アルモンド王国の長老
統制を重んじる(理性的な)アルケル王
揺れ動く運命に翻弄された(感情的な)ペレアスとメリザンド
対極的な存在
バランスがほんのわずか崩れるだけで逆転も起こってしまうことも示唆しています。
4、5幕、理解に苦しむやりとりがあるのですが...
それについてはまた後日取り上げたいと思います。