この絵
何だかわかりますか?
スカルでぐるりを囲まれたお家
鳥の脚...
そうです
ムソグルスキーの「展覧会の絵」に出てくる
バーバヤガーの小屋!!!
これはアルフォンス ミュシャと同時期にポスター画家として
活躍していたビリービンによるロシア民話の絵本
「うるわしのワシリーサ」の中の挿絵。
ワシリーサがバーバヤガーに火種をもらって帰る途中のシーン
スカルもさる事ながら、鳥の脚がリアルでコワイ...
>_<
近代まで農奴制が残っていたために口承文化が根強く
民話も豊富なロシア
多様な民話への挿絵を書くにあたり、「単なるロシア風の幻想」ではなく、
実際田舎へ赴いた際に
朽ちる木造の民家や民族衣装、そして生息する動物たちや家畜、
荒野に咲くたくましい草花たちを克明にスケッチし
民族性やその伝統を保存すべく挿絵に盛り込みました。
それ故、ロシア独自の、民族独自の叙情が色濃く感じられ
現在もなお芸術的価値のある絵本として親しまれているそうです。
グラフィックデザイナーとして活躍していたビリービンは
コンサートのポスターやプログラムを手がけていたのですが、
何よりも興味深いのがバレエやオペラとの関係。
バレエ リュス、1908年のパリ公演「ボリス ゴドゥノフ」において
なんとビリービンが衣装を担当していたそう。
「ボリス ゴドゥノフ」といえばドビュッシーをはじめフランス音楽にも多大な影響を与えたオペラ。
もちろんムソグルスキーの音楽はものすごいインパクトがあったことと思いますが、
ビリービンの美術の素晴らしさによる相乗効果も否めません。
そのほかリムスキー=コルサコフの「サトコ」(ロシア版の「浦島太郎」)の舞台デザイン
「金の鳥の物語」の衣装など...
素敵な色彩と模様...いつか生で観ることができます様に!
同時期に活躍した画家さんたちの挿絵による素敵な絵本を色々調べていたら
とってもとっても可愛いくて面白い音楽を見つけたので、また追ってご紹介したいと思います。
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