子供と魔法

今日は大好きなDVDをご紹介します。
L'Enfant et les Sortilèges ラヴェルの子供と魔法


日本でもまれに演奏されるオペラ作品。
最初から最後まで思わず声を出して笑ってしまうドタバタホラーコメディー。

台本は邦題：「恋の手ほどき」で知られる『ジジ』の作者、
シドニー＝ガブリエル・コレット
当初はパリ・オペラ座からの委嘱作品で、バレエ上演されるはずだったのですが
音楽を担当することになったラヴェルがオペラ化を提案。
最終的に子供向けのオペラとして1925年に初演されました。


普通のオペラと思いきや、このDVDの面白いところは当初の予定通り？バレエになっているのです！
ステージではダンサーさん達が猫やティーポットやティーカップ、カエルやボンボン時計になって素晴らしいコエログラフィー（振り付け）を繰り広げます。
ヨーロッパでは2001年に発売され、まさか日本語版がでるなんて思ってもいなかったのですが、先月ついに日本語字幕つきが発売！

主人公はわんぱく盛りの男の子。遊びたくってうずうず。
ママが「宿題しなさ～い！でないとおやつ抜きですよ！」
（どこの国でもママはコワい・・・）
少年はイヤイヤ怒って本を破ったり物にあたって大暴れ！

すると仕返しが・・・
椅子のお化け、ding ding ding 鳴り続ける時計、掛け算や足し算で追い詰める算数博士、猫の2重唱・・・
登場人物、というかキャラクターごとに音楽も次々と移り変わり
トロンボーンのグリッサンドが大活躍するジャズ・フォックストロット、ラグタイム、のどかな羊飼いのダンス、お姫様の宮廷舞踏、ワルツなど、盛りだくさん！

どういうわけか中国のお茶碗嬢　と　ティーポット氏のシーンで
「ハラキリ、雪州、早川」と歌うところの
字幕が「シャンハイ・チャーハン」になっているのは謎・・・・残念
　
演奏時間も40分程度と短めでお子様にも楽しめるDVD
プレゼントにおススメです。

出演:マーリー・ノーベン; サビーネ・クップファーベルク; ナチョ・ドゥアト 他
ネザーランド・ダンス・シアター
音楽:モーリス・ラヴェル
振付・演出:イリ・キリアン
台本:シドニー=ガブリエル・コレット
演奏:ロリン・マゼール指揮、フランス国立管弦楽団
収録:1986年