【ハイジプロジェクト】それから~ ④
針葉樹の暗い森に抱かれた建物から受けた印象は、寂しさでした。悲しみに包まれて立ち尽くしている…
ハルもモモも「そうだね…何でだろうね…」それが一度目の訪問で受けた印象でした。
そして解った事は、この家を誰よりも愛していたご主人が亡くなられた事、
ご家族は故郷へ帰るためその土地を離れる事にしたのだと…
話を聞くや否や私の口から、
「私たちに譲ってください!大切にしますから!」
驚いたのはハルだ!モモだ!
親やら、ママ友!ほんの一握りだが、口をそろえて反対を唱えた!無理もない……
ほしいと言うからには当然のことながらお金資金が要る。そんなお金が何処にある?
移住=田舎(山中)=失業=借金… 超リスキー
家族の誰もが大反対!「気が狂ったとしか思えない!」喧々囂々…
相談するや否やそっぽを向かれた。取り付く島もありゃしない×××
(両親)「せめて…移住先で仕事でもあれば…)まず無理だろうけど…」
ならば、ハルの転職だ!早速調べ上げ
無理やり公務員試験を受けさせた。年齢ギリギリ…
10月、一時試験合格!「やったー移住だ~」 ぬか喜びもつかの間、2次で敢え無く…
モモに、「パパ失格だ~」と囃される。二ヶ月間の時間ロス!
これで住宅ローン計画は流れた……
そもそも、住宅ローンが組める物件なのか?…
実は一番最初に最寄の銀行窓口に相談したが、山林と建物だが、銀行評価は付かない物(ぶつ)なのだ。
にもかかわらず…
売買価格は¥3300万円也
バブル期の遺物… 全国の別荘地では買い手の付かないバブリー物件が、軒並み廃墟と化しているらしい…
そして… そこにかかる税金、固定資産税が馬鹿高い。
建物がいくら老朽化していても、次に同じものを建てた場合の評価に基付くため安くはならないらしい…
そして、維持費、メンテナンス費用も半端ではない。買ったらまずは、マイナスからのスタートなのだ。
ハルの会社の社長さん曰く「ただでもいらない!」
不動産屋さんは、「なんとかお金をかき集めてこ~い!」と言ったきりだ。
あの手この手を繰り出すも… 目標金額ははるか彼方…
春夏秋冬、訪れるたびにそこが好きになる。ハル、モモもいつしか移住が夢となっていた。
現オーナーからも、「できることなら、あなたがたにお譲りしたいのだけれど…(お金がなきゃこまるわぁ~)」
なんとか… 頭を抱えるも平サラリーマンと主婦の手に負える代物ではないのか?……
心の書、「マスターの教え」改訂版 「運命の貴族となるために」ジョン.マクドナルド
に向かって悪態を吐く瑠璃!
吐きながらも… 何度も繰り返し読み耽る。
2012年 1.26 ツイート
「戦いすんで日は暮れて…夢は荒れ野を駆け巡る… 」
では無いが、夢はそう簡単には実現しない!自力で何とかしなければ…
だが、はした金ではないのだ…
夢に取り付かれた瑠璃の迷走はいったい何処へ向かうのか…
その一昨日25日
何を思ったのか瑠璃は、またまた嫌がるハルを連れ、
【ハイジプロジェクト】の協力者を探しあぐねて、ある男性を訪ねた。
そこで瑠璃は、この無謀なハイジプロジェクトを一旦諦めかけたのだ…
続く
とりあえず、銀行評価の付かない物件。
試算してみた…
山林… 8800平方メートル(約2700坪)これがなんと…¥12万8000円なのだ…
水源つきなのに…(この件は次回以降詳しく書きます)
まるでただ同然の土地なのだ… 後は全部宅地化した土地代と上物代金。おおよそ、¥3290万
今まで何人かの方が購入を考え、見にこられたらしい…
関東地方からも震災後、ここへ移り住みペンション経営したいと…
しかしながら、二重に借金ができず諦めた方、パン屋さんを開きたいが、共同経営(宿泊)者がいない…
それぞれに夢を抱き、訪れたものの具体的な話は進まず…
ホテルは、2011年12月をもって、休業中。次のオーナーを探しているのだ。
もしかして… このブログを読んで、興味をもたれた方がいてホテルとして再建してくれたらどんなにいいだろう……
瑠璃に適えられない夢でも… この素晴らしい建物と水源のある森を大切にしてくれる誰かと出会えれば…
そんな希望に背中を押されて… 今日もブログを書いています。
さて、次回は【ハイジプロジェクト】瑠璃企画の全貌と、金策クライマックスを書いてみます… お楽しみに 瑠璃