おどるなつこ 「あしおとがきこえる?」

タップダンサー・振付家おどるなつこの日常から浮かびあがることばを束縛せず書きとめています。2005年開設。

秋の夜長に

2009-10-17 | あしもとからの思索
今週はめずらしく、ゆるりとすごしている。
頭の中に始終流れていた曲を全部とめた。やらなければいけない事もたくさんあるのだけれど、今は,”やらない事”のほうが必要。自分が嘘をつかないために、ただ通り過ぎてしまわないために、やらない。来週以降たいへんだろうけど。


怪我や身体の変調というのはわかりやすいメッセージだ。立ち止まらされて、気づく。気づいた事を、よく感じてみる。


やる事をやめていると、時間のすぎるのがとてもゆっくり。何も考えないそのゆっくりな時間のなか、存在を続ける事は、けっこうむつかしい。ただ、いる、私。
このむつかしさを回避するために、ひとは働くのか。時間が意味を持って過ぎ去るように。
このゆっくりとした時間のトンネルのなかから、出口らしき方を見つめる事を、きぼうと名付けたか。


そんな事を思っていたら、娘が図書館で萩尾望都のマンガ「ポーの一族」を借りてきた。私と同世代の人には有名なマンガだが未読だった。死ぬ事のない吸血鬼の一族は、なんて長い時間、孤独に存在を続けているんだろう。その時間の長さに、共感しちゃうな。


色づいた柿がうまく収穫できた瞬間に、みんないっしょになって踊る瞬間に、安心してのびきった猫たちと眠る瞬間に。
ふわっとしあわせな気持ちをもらって、なんとかなっていくもんなんだなあ。



秋、、、むかしからじっくりと時間の長い季節なんだろう。



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2 コメント

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秋は! (マイケルK)
2009-10-19 19:41:16
なぜか哲学的になりますね。
人間、立ち止まるのも必要だと思います。
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はい! (なつこ)
2009-10-20 00:00:04
本当に必要だったみたい!!いいチャンスでした。
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