おどるなつこ 「あしおとがきこえる?」

タップダンサー・振付家おどるなつこの日常から浮かびあがることばを束縛せず書きとめています。2005年開設。

休日

2016-07-14 | あしもとからの思索
正真正銘の休日。
カラダも安心してごろりんと過ごした。
こんなふうに全く踊らない日はめずらしい。

ドレスソーイングブックの、縫い方の解説を見るのが好きだ。ごろごろしながら、ふーん、そうか、こうしてから裏返すのか!とか、この形はこういう平面が組み合わさってできるのか!とか、ダーツの倒し方にこんな技もあるのか!とか、いつかつくる衣裳のことをぼんやり思いながら、無責任にむさぼり見る。まとう、というのはおもしろいよね。色、素材、ちょっとしたことで、何もかもが変わるんだもの。
午後は身体を起こして、型紙をたくさんつくった。猫は紙の上に必ずねそべる法則、発動!



6月末から本番が続いた。
音楽即興のキッドのP、演劇界の方々との熊本チャリティ「つつじのむすめ」、アート小劇場の殿堂キッドにて「The Life of Marionettes」
各公演異なるフォトグラファーによる記録があって、記録をみるのが楽しい。写真って撮る人によってまったく切り取る基準がちがう!
また、月末の温泉「チビッコふれあいまつり」での大道芸モードを加えれば、約ひと月の間に私自身のパフォーマンスジャンルも端から端まで出揃ってる。こんなこともめずらしい。


仙台で今年私のコーディネートをしてくださるARCT川熊氏は女優さんである。制作ボスのタムラミキ氏も女優さんである。昨年までのチバルイコ氏はダンサー、みなアーティストの目を持ちながら、制作視点で現場を見守り、文化庁との細かい予算申請ほか事務作業を引き受けてくださっている。
移動の車では話すのが面白い。先日は、それぞれがなぜ現在に至ったのか、という話をしていた。
女優川熊氏はかつて美術教師だった!というところから、こどもの潜在的な能力についての話になった。

それで思い出したのだけれど、私、幼少のお話おえかき以降、国語と図工(美術)だけは小中ずっと成績良かった。とくに、埴輪や切り絵、鎌倉彫など、造形彫刻系がだいすきで得意だった。それで、高校時代にふと、たった一度だけ「美大に行きたい」と言ってみたことがある。言葉は届かず、まったく簡単にいなされてしまったが。

子どもの時にだいすきだったことは、気づかなくてもカラダの中に眠っている。
数年前、私が踊る姿を ”足音で刻み、空間に彫り出す彫刻のようだ” と言われた批評家がいらした。
当時の批評
それは案外、私のカラダの本音だったのかもしれない。


ぼんやりと、こどものころだいすきだったことについて考えながらねむろう。

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