おどるなつこ 「あしおとがきこえる?」

タップダンサー・振付家おどるなつこの日常から浮かびあがることばを束縛せず書きとめています。2005年開設。

春と希望

2020-02-15 | あしもとからの思索
朝、鳥たちの声で目が覚めて、勝手口のドアを開け放つと、春の香りがふーわり吹き込んできた。雨あがり、春が匂い立つよ!

このところは、朝から出ずっぱりで稽古や本番の日と、家から一歩も出ずに制作事務をしている日が1日おきで、まるで花びら占いみたいである。スキ、キライ、スキ、キライ。私は事務仕事が苦手であるが、必要なことなのでなんとか好きになろうとしていて、もはやキライとは言えない。好きこそものの上手なれ!

そんな在宅日は美味しい野菜ごはん。猫が惹かれているのは干し海老。おひげが燃えちゃうよ!

先日現場の帰りに映画「パラサイト」を観た。とても綺麗な映像、リズム良く、楽しめる方法で格差を描き、おもしろいエンタテイメントだからこそ、やりきれない気持ちになった。

昨年の「万引き家族」を私は素晴らしいと感じたのだけど「パラサイト」からは"問い"ではなくて"諦め"を感じてしまったのかもしれない。最近の映画は格差を題材としているものが多いけれど、違う立場の人への想像力を広げられるようにその題材が扱われるといいなぁ、と思う。

こんなふうに、稽古でも、表現でも、なんらか自分が反論を感じる時には、"自分の奥でくすぶっている希望"に反応しているように思う。だから、一度言葉にしてみるとよいですね。"くすぶっている希望"を拾いあげて、その希望を掲げられるように。





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