キマママイン

はったーの気ままなカードブログ
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内容:カードゲームについて気ままに
気ままに読んでくださいな

受け入れるという敬意。幕を引くという敬意。

2013-01-26 00:21:55 | キママガタリ
『永劫の探求』様よりトラックバック。
「投了しますか?しませんか?」
自分自身の反省もこめて、紹介させていただきます。


TCGをプレイしていると、実際に勝利条件を満たすその直前に、歴然と「詰んでいる」だろうという状況がよく訪れます。
自分の手札には対抗策がなく、次のターンで相手が現状の戦力でそのまま攻撃すればいいだけの時や、完全にこちらの動きをロックされてしまったときなどです。そんな時、あなたは投了しますか?最後まで続けますか?

はったーの場合は、実は投了してしまうことが多いです。
身内との対戦が多いからというのはあります。お互いに、「勝負ついたな」「ああ、次しようぜ」と、サクサク進めていくことが多いからです。
また、小学生のころに少し将棋で遊んでいたことがあったのですが、将棋では王将を取られたら負けというルールにも関わらず、実際に王将がとられることはまずありません。「次の一手で確実に王将を取る」詰みや、もっと早い「このまま最善手で進めても詰みを回避できない」必死の状態になれば投了することが自然でした。

しかし、こういうこともあります。以下、上記記事本文より引用


・・・
例えばあなたがガチプレイヤーで、詰んだら投了するタイプの人間だとして、通常のDRに出た際のことを考えてみましょう。あなたは残念ながら初戦でひどい引きをしてしまい、明らかに詰んだ局面で最後にトップを確認した後投了しました。ふと相手の顔を見ると、全く納得できないという顔をしています・・。

実は対戦相手は私生活が忙しく、あまり公認大会に出ることができないプレイヤーでした。相手は、久々のデュエルマスターズのゲームを最後までプレイしたかったのです。
・・・



はったー自身、ゲームの本質は「娯楽」で、「考えること」と「楽しむこと」が大事だと考えていました。
その一方で、相手の「楽しむこと」を奪っていたかもしれない、と考えると、反省の一言です。


さてここで、別の視点が登場します。
「投了しないで最後まで続けてくれている相手プレイヤー」の立場に立ってみましょう。
いくら最後までゲームを続けるべきだとは言え、敗北が確定した状況で速やかにとどめを刺してくれないというのはかなり辛いものがあります。たとえば、完全に敗北が確定した状況から、相手が魔轟神で延々とソリティアし始めたらどうでしょうか?相手がとどめを刺さずにひたすらにアドミラルクイーンでマナバウンスのみを繰り返して来たらどう感じるでしょうか?すでに実質的な意味でのゲームは終了しており、後はルール的な意味での決着を着ける「儀式」が残っているのみにも関わらず、目の前でオナニーを見せつけられて不快な思いをしない人はいないでしょう。

最近ようやく読んだジョジョの中で、こんなシーンがありました。

DIOの刺客として現れたポルナレフと対決するアヴドゥル。
激戦の末、アブドゥルの炎がポルナレフを捉え、燃え上がる。
「炎に焼かれて死ぬのは苦しかろう。その短剣で自害するといい…」といい、アブドゥルはポルナレフに短剣を渡す。
ポルナレフはその短剣をアブドゥルに投げようとするが、思い直して自分の首に突き立て、しかしそのまま短剣を手放す。
「フフ…やはりこのまま潔く焼け死ぬとしよう…それが君との闘いに敗れた私の、君の“能力”への礼儀…自害するのは無礼だな…」
最期まで騎士道の礼を失わないポルナレフに感嘆し、アブドゥルはポルナレフを包む炎を消し去り、仲間に加える。


戦った二人がお互いへの敬意に目覚めるこのシーン。
敗北を受け入れ、敵の技で倒れることを選んだポルナレフの心理は、投了せずに最後までゲームを続けるプレイヤーと重なります。
同様に、苦しまぬように自害を促すアブドゥルもまた、勝利して速やかにゲームに幕を引くプレイヤーと重なります。
お互いがお互いに敬意を表したゆえに、彼らはその後、最高の仲間となりました。
我々TCGプレイヤーも、この「敬意」、見習いたいところです。

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2 コメント

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初めてコメントします (k2)
2013-01-27 16:25:22
面白い考察ですね。
私はDMプレイヤーでもあり(CS入賞経験あり)、将棋プレイヤーでもありますが(将棋のほうがガチです)、DMでは勝ち目の無い局面で投了するべきかはいつも迷います。
管理人様は将棋の経験があるということなのでご存知だと思うのですが、将棋における早い投了というのは、一種の相手への敬意をあらわしているんですよね。
中盤で大勢が決まった場合は、「まだ先は長いが自分をここまで追い詰めた相手ならここから先も間違えずに指すだろう」という、相手への信頼、実力の評価に基づいて投了しますし、
序盤で大きく差がついた場合は、相手の序盤研究の努力に敬意を示して投了します。
逆に、勝ち目の無い局面から無駄に手順を伸ばすのはマナーが悪いとされ、例えばマニアックになりますが2~3年前の竜王戦決勝トーナメント羽生ー片上戦では格下の片上先生が敗勢の局面から自信の不甲斐ない将棋を戒めるために最後の1手詰めまで指したことに対し、ネット上で大バッシングを受けました。
カードゲームと将棋、風土の違いといってしまえばそれまでなんでしょうけど、私は相手に敬意を示すが故の投了の美学というのを大事にしたいと思っています。
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Unknown (hatter)
2013-01-27 23:50:31
初めまして。読み応えのあるご意見をありがとうございます。

将棋の経験と言っても友達と遊んでいた程度なので全く詳しくはないのですが、それでも「敬意ある投了」のお話はスムーズに理解できました。これもまた、相手に対する敬意の表し方ですね。

このお話を踏まえた意見としては、同じ投了でも「投了の仕方」が大事なのかな、と思いました。
将棋のようにお辞儀をして、「参りました」とすれば相手が不快に思うこともないでしょうからね。「あー事故したのでサレで^^」では、ムッっと来る人が大半でしょう。敬意の伴った行動というのは、必ず相手にも伝わってくれると思います。
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