
DPカイト編で登場し、高評価を受けているXyzモンスター、パラディオス。
《輝光子パラディオス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2000/守1000
光属性レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除き、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
また、フィールド上のこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキからカードを1枚ドローする。
【白竜忍者】

パラディオスが素晴らしいXyzモンスターであることは言うまでもない。
光属性☆4×2という比較的容易な召喚条件、相手モンスターの攻撃力と効果を無効化する優秀な効果、破壊されてもドローによりディスアドバンテージを軽減。モンスターの処理からフィニッシュまで幅広い場面で活躍する優秀なモンスターだ。
しかし、その優秀さを理解していながらも、はったーの【白竜忍者】のエクストラデッキには採用されていない。
もちろん、Xyz召喚をすること自体は可能である。事実、同じ召喚条件を持つセイクリッド・オメガは以前の【カオス忍者】から引き続いて採用されている。では何故、パラディオスは採用しないのだろうか?
◇現在のエクストラデッキを確認する
入っていないパラディオスの前に、まずは現在エクストラデッキに入っているモンスターについて考えてみる。

これらのモンスターを、使用頻度や貢献度、ユニーク性の面から次のように分類してみる。
○絶対に抜くことは許されないカード
エクスカリバー(デッキコンセプトの一部。ダメージソースが足りなくなる。)
ブレードハート(同上)
チェイン(デッキの安定に大きく貢献。相手に対処を強いる点も優秀。)
サンダースパークドラゴン(15枚の中では唯一、大量展開を返せるカード。)
○コンセプト上必須というわけではないが、貢献度が大きいカード
ルーラー(相手の動きが少しでも悪い、手札が偏っている状況を一気に詰める。)
オメガ(罠ビ系統に対して圧倒的に有利。宣告警告をチェックできる。)
スタダ(スタロとしての評価。大嵐と激流葬を食らいやすいデッキなので貢献度は高い。)
マエストローク(様子見要員として活躍。モンスターにも対処しやすい。)
ホープ(耐久性の評価は高い。ホープレイを警戒させる。)
パール(シエンを倒せる。)
コーン号(ガチガチやゼンマインといった壁に強い。)
エメラル(終盤に忍者をデッキに戻すのが強い。)
○使用回数が少なく、パラディオスと差し替える候補になりうるカード
ウロボロス(コーン号で対処できないモンスター限定。打点の高さと効果の豊富さは魅力的。)
ナイトメア(ローチと仕事が若干被る。闇2体縛りが地味にジャマ。効果自体は優秀。)
ローチ(ナイトメアと仕事が被る。指定なしなのは評価。カラクリの多さ次第。)
パラディオスを入れようと考えた場合、差し替える候補になるのは下の3枚と仕事がある程度かぶっているコーン号だろう。
◇パラディオスを検討する
パラディオスを採用することを考えた場合、最大のメリットは効果により相手モンスターを無力化できる点だろう。
壁モンスター等の厄介なモンスターにも柔軟に対処できるので、現在コーン号が果たしている役割のほぼすべてを肩代わりできる。
攻撃力を0にできるので、パールやエクスカリバーが担っている、対高打点モンスターていう役割も兼任できる。
そこに加えてドロー効果のおまけがあるので、やはり強力なカードであることは間違いない。
しかし、他のカードでも可能な役割ではあるので、はたして必要なのかというのは疑問である。コーン号で対処できないほどの高い攻撃力を持った耐性持ちモンスターというものがほとんど登場しないので、パラディオスである必要性をあまり感じないのが一番大きな問題だ。ここ一番のフィニッシュ力など、総合力では頭一つ抜けている印象は受ける。
能力自体にはそれほど不満がないとなると、次はパラディオスを召喚できるかどうかが論点になる。
先に述べたように、光属性☆4×2Xyzというのは一般的にはそれほど厳しい条件とは言えず、それは【白竜忍者】においても同じである。セイクリッド・オメガを採用しておいて、パラディオスが出せない、というのは通らないだろう。
しかし、だ。このデッキのモンスターはすべてが光というわけではなく、もっともよく使うXyzパターンが成金忍者であることを考えると光属性Xyzを主軸にしていくのには無理がある。
普段オメガをXyzする際には、フォトスラ+光☆4or成金+成金のどちらかを使用している。前者は手札の罠を温存したい時などにはなかなか悪くないアプローチなのだが、後者に関して言えば、まだデッキにHANZOが十分残っているときなどはあまり使いたくない。いざ厄介な壁モンスターを相手にしたときに、手札にフォトスラを引いているか、そうでなければHANZOの回収をあきらめてデッキの回転を犠牲にするしかない。これがコーン号ならば、忍者デッキの回転力を損なうことなく対処できる。この時点でコーン号と差し替える案は消滅する。
ウロボロスと枠を争うことを考えてみよう。共通点としては、どちらも同時に2体のモンスターに対処できる点だ。双方が効果と攻撃の使い分けが可能なモンスターである。召喚条件はどちらも特殊な条件付きであるが、ウロボロスの☆4×3をそろえる際には、ほとんどの場合でフォトスラ+成金+HANZOという組み合わせを用いる。この組み合わせをそのままパラディオスに流用することも可能なので、召喚条件の面に関してはパラディオスがリードしている。
素の打点の高さではウロボロスがリードしている。これは普段、攻撃力を0にできるパラディオスではほとんど気に掛けることのない問題である。しかし、2体に対処しなければならない場面ではそうも言っていられない。2体ともにパラディオスよりも高い攻撃力だった場合には手に負えなくなってしまう。そういう面での対応力の高さではウロボロスに軍配が上がる。0のまま場に残すのではなく、実際に処理している点も嬉しい。単体を処理するモンスターでより有力なモンスターが存在する以上、ここは対複数モンスターの性能を重視したい。ウロボロスと差し替える案もここに消えた。
最後の可能性として、ナイトメアorローチと差し替える可能性を考えてみる。
ナイトメアは闇属性☆4×2のXyzモンスターだが、ゼピュロスの存在によりイメージよりは召喚しやすいモンスターといえる。なにより効果が非常に強力で、これ1枚でぐっと詰みに近づけるカードである。攻撃的なXyzの登場機会に押されて使用回数自体はあまり多くないが、いざというときに無いと泣きをみる一枚だろう。ローチの方はというと、ナイトメアに比べると効果の安定性に欠ける面がある。おそらく、どうしてもパラディオスを入れたいのならここが差し替えるべき枠なのだろう。しかし、素材を指定していないというのはやはり重要な要素で、カラクリやラヴァルを相手どる時には欠かせないスタッフといえるだろう。少なくとも現状では、ノータイムで差し替える枠とは言えないだろう。特殊召喚対策を削ってまで、すでに充実している攻撃要員、モンスター対処要員を追加したいとは思わない。と、いうわけで、ここで差し替える案もやはり無し、となり、パラディオスを採用するスペースが消滅してしまった。
◇まとめ
ここまで不採用になった理由を考えてみた場合、パラディオスの能力はバランスが取れている分、強烈さに欠ける、中途半端なものといえるだろう。このデッキのエクストラは★4Xyzに14枚の枠を割いている。ここまで十分に枠がある場合、ユーティリティプレイヤーよりもスペシャリストの方が重宝される。ユーティリティプレイヤーも不必要なわけではないが、召喚条件の緩い、いつでも登場できるものが望ましい。
もし、もっと光属性のモンスターを豊富に採用しているデッキならば、その召喚条件はないものとなり、いつでも登場することが出来た。その状態ならばパラディオスはそのポテンシャルをいかんなく発揮しただろう。しかし、ある程度属性のばらついている【白竜忍者】においては使いたいときに使えない可能性の方が目立ってしまい、枠を割くほどのカードには見えなくなるのだ。
最後に断るが、これらはあくまでもはったー個人の私見であり、はったーが使用している【白竜忍者】だけでの話である。
忍者デッキにおける一般論というわけではないので注意してほしい。
追補編:『なぜ、オメガは採用されているのか』
かなり端折ってぶっちゃけるなら、「通れば勝つ可能性が高い」からだ。
Xyz先にオメガを選択する状況というのは、ほとんどの場合が相手は罠ビ系統で、相手の盤面に伏せカードが多いときである。
伏せカードを多く引くということは、その分モンスターを引いている枚数は少ないはずである。現時点で相手が出しているモンスターさえ処理してしまえば、そのまま耐性で相手の妨害を無視して殴り勝つことも夢ではない。対罠ビの「スペシャリスト」として採用している。
《輝光子パラディオス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2000/守1000
光属性レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除き、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
また、フィールド上のこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキからカードを1枚ドローする。
【白竜忍者】

パラディオスが素晴らしいXyzモンスターであることは言うまでもない。
光属性☆4×2という比較的容易な召喚条件、相手モンスターの攻撃力と効果を無効化する優秀な効果、破壊されてもドローによりディスアドバンテージを軽減。モンスターの処理からフィニッシュまで幅広い場面で活躍する優秀なモンスターだ。
しかし、その優秀さを理解していながらも、はったーの【白竜忍者】のエクストラデッキには採用されていない。
もちろん、Xyz召喚をすること自体は可能である。事実、同じ召喚条件を持つセイクリッド・オメガは以前の【カオス忍者】から引き続いて採用されている。では何故、パラディオスは採用しないのだろうか?
◇現在のエクストラデッキを確認する
入っていないパラディオスの前に、まずは現在エクストラデッキに入っているモンスターについて考えてみる。

これらのモンスターを、使用頻度や貢献度、ユニーク性の面から次のように分類してみる。
○絶対に抜くことは許されないカード
エクスカリバー(デッキコンセプトの一部。ダメージソースが足りなくなる。)
ブレードハート(同上)
チェイン(デッキの安定に大きく貢献。相手に対処を強いる点も優秀。)
サンダースパークドラゴン(15枚の中では唯一、大量展開を返せるカード。)
○コンセプト上必須というわけではないが、貢献度が大きいカード
ルーラー(相手の動きが少しでも悪い、手札が偏っている状況を一気に詰める。)
オメガ(罠ビ系統に対して圧倒的に有利。宣告警告をチェックできる。)
スタダ(スタロとしての評価。大嵐と激流葬を食らいやすいデッキなので貢献度は高い。)
マエストローク(様子見要員として活躍。モンスターにも対処しやすい。)
ホープ(耐久性の評価は高い。ホープレイを警戒させる。)
パール(シエンを倒せる。)
コーン号(ガチガチやゼンマインといった壁に強い。)
エメラル(終盤に忍者をデッキに戻すのが強い。)
○使用回数が少なく、パラディオスと差し替える候補になりうるカード
ウロボロス(コーン号で対処できないモンスター限定。打点の高さと効果の豊富さは魅力的。)
ナイトメア(ローチと仕事が若干被る。闇2体縛りが地味にジャマ。効果自体は優秀。)
ローチ(ナイトメアと仕事が被る。指定なしなのは評価。カラクリの多さ次第。)
パラディオスを入れようと考えた場合、差し替える候補になるのは下の3枚と仕事がある程度かぶっているコーン号だろう。
◇パラディオスを検討する
パラディオスを採用することを考えた場合、最大のメリットは効果により相手モンスターを無力化できる点だろう。
壁モンスター等の厄介なモンスターにも柔軟に対処できるので、現在コーン号が果たしている役割のほぼすべてを肩代わりできる。
攻撃力を0にできるので、パールやエクスカリバーが担っている、対高打点モンスターていう役割も兼任できる。
そこに加えてドロー効果のおまけがあるので、やはり強力なカードであることは間違いない。
しかし、他のカードでも可能な役割ではあるので、はたして必要なのかというのは疑問である。コーン号で対処できないほどの高い攻撃力を持った耐性持ちモンスターというものがほとんど登場しないので、パラディオスである必要性をあまり感じないのが一番大きな問題だ。ここ一番のフィニッシュ力など、総合力では頭一つ抜けている印象は受ける。
能力自体にはそれほど不満がないとなると、次はパラディオスを召喚できるかどうかが論点になる。
先に述べたように、光属性☆4×2Xyzというのは一般的にはそれほど厳しい条件とは言えず、それは【白竜忍者】においても同じである。セイクリッド・オメガを採用しておいて、パラディオスが出せない、というのは通らないだろう。
しかし、だ。このデッキのモンスターはすべてが光というわけではなく、もっともよく使うXyzパターンが成金忍者であることを考えると光属性Xyzを主軸にしていくのには無理がある。
普段オメガをXyzする際には、フォトスラ+光☆4or成金+成金のどちらかを使用している。前者は手札の罠を温存したい時などにはなかなか悪くないアプローチなのだが、後者に関して言えば、まだデッキにHANZOが十分残っているときなどはあまり使いたくない。いざ厄介な壁モンスターを相手にしたときに、手札にフォトスラを引いているか、そうでなければHANZOの回収をあきらめてデッキの回転を犠牲にするしかない。これがコーン号ならば、忍者デッキの回転力を損なうことなく対処できる。この時点でコーン号と差し替える案は消滅する。
ウロボロスと枠を争うことを考えてみよう。共通点としては、どちらも同時に2体のモンスターに対処できる点だ。双方が効果と攻撃の使い分けが可能なモンスターである。召喚条件はどちらも特殊な条件付きであるが、ウロボロスの☆4×3をそろえる際には、ほとんどの場合でフォトスラ+成金+HANZOという組み合わせを用いる。この組み合わせをそのままパラディオスに流用することも可能なので、召喚条件の面に関してはパラディオスがリードしている。
素の打点の高さではウロボロスがリードしている。これは普段、攻撃力を0にできるパラディオスではほとんど気に掛けることのない問題である。しかし、2体に対処しなければならない場面ではそうも言っていられない。2体ともにパラディオスよりも高い攻撃力だった場合には手に負えなくなってしまう。そういう面での対応力の高さではウロボロスに軍配が上がる。0のまま場に残すのではなく、実際に処理している点も嬉しい。単体を処理するモンスターでより有力なモンスターが存在する以上、ここは対複数モンスターの性能を重視したい。ウロボロスと差し替える案もここに消えた。
最後の可能性として、ナイトメアorローチと差し替える可能性を考えてみる。
ナイトメアは闇属性☆4×2のXyzモンスターだが、ゼピュロスの存在によりイメージよりは召喚しやすいモンスターといえる。なにより効果が非常に強力で、これ1枚でぐっと詰みに近づけるカードである。攻撃的なXyzの登場機会に押されて使用回数自体はあまり多くないが、いざというときに無いと泣きをみる一枚だろう。ローチの方はというと、ナイトメアに比べると効果の安定性に欠ける面がある。おそらく、どうしてもパラディオスを入れたいのならここが差し替えるべき枠なのだろう。しかし、素材を指定していないというのはやはり重要な要素で、カラクリやラヴァルを相手どる時には欠かせないスタッフといえるだろう。少なくとも現状では、ノータイムで差し替える枠とは言えないだろう。特殊召喚対策を削ってまで、すでに充実している攻撃要員、モンスター対処要員を追加したいとは思わない。と、いうわけで、ここで差し替える案もやはり無し、となり、パラディオスを採用するスペースが消滅してしまった。
◇まとめ
ここまで不採用になった理由を考えてみた場合、パラディオスの能力はバランスが取れている分、強烈さに欠ける、中途半端なものといえるだろう。このデッキのエクストラは★4Xyzに14枚の枠を割いている。ここまで十分に枠がある場合、ユーティリティプレイヤーよりもスペシャリストの方が重宝される。ユーティリティプレイヤーも不必要なわけではないが、召喚条件の緩い、いつでも登場できるものが望ましい。
もし、もっと光属性のモンスターを豊富に採用しているデッキならば、その召喚条件はないものとなり、いつでも登場することが出来た。その状態ならばパラディオスはそのポテンシャルをいかんなく発揮しただろう。しかし、ある程度属性のばらついている【白竜忍者】においては使いたいときに使えない可能性の方が目立ってしまい、枠を割くほどのカードには見えなくなるのだ。
最後に断るが、これらはあくまでもはったー個人の私見であり、はったーが使用している【白竜忍者】だけでの話である。
忍者デッキにおける一般論というわけではないので注意してほしい。
追補編:『なぜ、オメガは採用されているのか』
かなり端折ってぶっちゃけるなら、「通れば勝つ可能性が高い」からだ。
Xyz先にオメガを選択する状況というのは、ほとんどの場合が相手は罠ビ系統で、相手の盤面に伏せカードが多いときである。
伏せカードを多く引くということは、その分モンスターを引いている枚数は少ないはずである。現時点で相手が出しているモンスターさえ処理してしまえば、そのまま耐性で相手の妨害を無視して殴り勝つことも夢ではない。対罠ビの「スペシャリスト」として採用している。