蓮出汚泥

「衆生病めば則ち菩薩も病み、衆生の病い愈ゆれば菩薩もまた愈ゆ」

ベテランズデーに寄せて

2020-11-11 19:07:00 | ビジネス

本日11月11日は、アメリカはベテランズデー、イギリスはリメンバランスデーで戦没兵士を弔う記念日とされている。

これは第一次世界大戦の終結日が11月11日であることに由来するのだが、第一次世界大戦で連合国として参戦していた日本では記念日とはなっていない。

この日になるとイギリスでは町中の人々が赤いポピーのバッジを胸につけ、学校では英軍関係者を支援する募金が募られる。

戦後100周年を迎えた2014年には、ロンドン塔の周囲が陶器製の赤いポピーで埋め尽くされた。

赤いポピーは戦場で流された兵士たちの血の象徴とされているのだ。

アメリカではこの日に想いを寄せる人々が軒先に掲げた星条旗をあちこちで目にする。

西洋はじめその他諸国に於いて、国旗を掲げ戦死者を弔うことは当たり前のことなのである。

筆者は現在米国在住なのだが、今年2020年のベテランズデーはこれまでとは違う思いが込み上げている。

11月3日に行われた大統領選に於いて民主党の不正が疑われているにも関わらず大手メディアが民主党のバイデン候補に当確を打ち、選挙結果に異議を唱える共和党によって訴訟に持ち込まれようとしている。

筆者も今回の選挙の開票の様子を観察していたが、個人的に違和感を覚えた。

途中までトランプ大統領が優勢と言われ、実質勝利宣言のような言葉が発せられたかと思いきや、急に開票スピードが落ちバイデン票が急上昇。

「不正が行われている!」と訴えるトランプ大統領のツイートが次々と消されていくのを目の当たりにしたのである。

これより以前にもトランプ大統領のツイッターアカウントが凍結されたことがあったが、開票中に一国の大統領はじめ側近や共和党寄りのジャーナリストの言論が封殺されるということ自体に不気味さを感じた。

バイデン氏の勝利は大手メディアで一斉に報じられ、日本のメディアもこれに準ずる形でバイデン氏の勝利を報じた。

トランプ大統領は、選挙が始まる前から大々的な不正行為が行われることを予言していた。

恐らく事前にそうした情報を得ていたのだろう。

こうした事態を想定した上で正規の投票用紙にナノチップが埋め込まれ、これから大量の偽の投票用紙が白日の元に晒されると囁かれている。

https://youtu.be/Rr_KUdk-XvE


そのような中一人の男が世界を動かし、いま、新たな歴史を作ろうとしている。

彼の名は、ダン・ボンジーノ。

https://rumble.com/vazqz9-ep.-1388-resist-the-dan-bongino-show.html

元ニューヨーク市警の警察官、さらに元シークレットサービスの一員としてバラク・オバマ大統領やヒラリー・クリントン氏の警護にあたった経歴の持ち主である。

その彼がいま、彼らとは対極の存在とされているトランプ大統領をサポートすべく政治コメンテーターとして独立系メディアを展開し人々の注目を集めている。

大統領の発言が封殺され、「メラニア夫人や娘のイヴァンカ氏が大統領に諦めるよう促した」などと大手メディアが報じる一方で、ボンジーノ氏が自身の番組で「トランプ大統領も俺達も絶対に諦めない!今大量の票が盗まれている!これはPoritical Street Fightなんだ!」と、鍛え抜かれた身体に涙目で熱く訴えているのだ。

凡人には成し得ない特殊な職に就いたことのある人間というのは、組織を離れても◯◯魂を捨てられないものなのかもしれない。

彼の番組はマイクの前で一時間ひたすら一人で喋り続けるというスタイル。

途中で突然青汁(主成分はほうれん草とケールとクロレラ)のパッケージを片手に宣伝を始め、これがリアルポパイに見えて少し笑えるのだが、他にもネットセキュリティ関連や防犯関連の商品などが宣伝され、スポンサーもかなり集まっている様子だ。

彼によればシークレットサービスの仕事を一番リアルに描いている映画はクリント・イーストウッド主演の『ザ・シークレットサービス』とのことで、今更ながら鑑賞。

ケネディ大統領を守れなかったことに負い目を抱え続ける主人公が、大統領選中に暗殺予告を告げてきた容疑者を追うというのが大まかなあらすじなのだが、ホワイトハウスをシークレットサービスの車が取り囲む様子を撮影した動画を数日前に観たせいもあってか、ボンジーノ氏の姿が映画の主人公とオーバーラップし、いま目の前で繰り広げられている攻防が映画なのか現実なのかわからなくなる。

そんな彼のツイッターアカウントにも制限がかけられ始めたのだが、それも予測していたのだろう。

「みんな!パーラーや動画サイトのランブルにアカウントを開いてくれ!君たちも戦士なんだ!」と呼びかけ、事前に作成していたパーラーやランブルといった保守系SNSアカウントに場所を移し、トランプ陣営の要人はじめジャーナリストらも次々とパーラーでアカウントを開き始めたのだ。

この日はサイトがパンク状態で一時繋がりにくい状態になったのだが、あくる日にはアップルストアやグーグルストアなどででパーラーが人気アプリ1位に躍り出ていた。

一方で、大統領選の開票日を境にツイッターやフェイスブックの株価は急落している。

パーラーは従業員30人、2018年にローンチされたばかりの未上場の会社である。

これまでテック業界で急成長を遂げた企業はいくつもあるが、このような形での発展は前代未聞なのではないだろうか。

今のところ日本のメディアはこの快挙を報じていない様子だが、選挙前にフォーブスジャパンが「極右に愛されるSNSサイト」「中身はカオス」と報じている。

さすが中国資本のフォーブスである。わかり易い。

私たちはこれがサイバー戦争であることに気付かねばならない。

パーラーには大統領の顧問弁護士であるルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長など多くの要人達も存在する。

元アメリカ陸軍中将で国防情報局長官、国家安全保障問題担当大統領補佐官でもあったマイケル・フリン氏に至っては「デジタルソルジャー」の肩書きを名乗っている。


以下は石原莞爾が予言した最終戦争のかたちである。

「大隊、中隊、小隊、分隊と遂次小さくなってきた指揮単位は、この次は個人になると考えるのが至当であろうと思います。単位は個人で量は全国民ということは、国民の持っている戦争力を全部最大限に使うことです。そうして、その戦争のやり方は体の戦法即ち空中戦を中心としたものでありましょう。我々は体以上のもの、即ち四次元の世界は分からないのです。そういうものがあるならば、それは恐らく霊界とか、幽霊などの世界でしょう。我々普通の人間には分からないことです。要するに、この次の決戦戦争は戦争発達の極限に達するのであります。」

(石原莞爾 『世界最終戦論』より)   

             

写真は、1936年に世界で初めてテレビ放送を開始したロンドンBBCが設置された建造物である。

テレビの時代からネットの時代となった今、この数十年のメディアの栄枯盛衰を振り返ると感慨深いものがある。

この混乱の最中、11月9日にはエスパー国防長官の解任が報じられ、元グリーンベレー(米軍の特殊部隊)出身のミラー氏が後任に選ばれた。

この国の民主主義を守るべく、トランプ大統領はどこまでもやる気である。

選挙戦はまだ終わっていない。

バイデン氏の勝利が報じられた後も、トランプサポーター達は変わらずトランプフラッグを翻し満面の笑みを浮かべながら走り続けている。



もはやサイレントでないマジョリティ

2020-11-02 16:45:00 | ビジネス
アメリカ大統領選を目前に、ローカル紙に掲載されたある記事に目が止まった。

地元の人々に愛されたとある銅像が建て直されたとのニュース。


内容は、


いま、全米各地で人種差別を想起させるとの理由で数々の銅像が撤去されている。

そのような最中、理由は異なれど私たちの町の銅像も破壊された。

この銅像はその昔地元の消防士たちを称えるために建てられた記念碑であり、像の女性は消防士のヘルメットを抱えている。

この夏、その銅像がパトカーから逃走中の盗難車による追突でなぎ倒された。

しかし、このたびその像が見事に復元された。


というもので、なんとも書き出しが意味深なのである。

コロナによる外出自粛の最中、サンフランシスコやニューヨークでは貧困者が増え治安が悪化し始め、強盗や車の盗難・破壊・暴走が急増している。

しかし白人警官による黒人への暴力事件が大々的に報じられ、警察官たちへの風当たりは増す一方だ。

そのような中、「私たちは警察官を応援している」と大々的にアピールする人々が存在する。

その証が紺とブルーを基調とした星条旗である。

選挙期間中、自分の支持する候補者の名前が書かれたプラカードを掲げる家々を目にするのだが、バイデン&ハリスのプラカードが大半を占める地域でこの旗のみを掲げる家がある。

そしてこれと同じ旗を、熱心なトランプ支持者達がラリーパレードで派手に掲げている。

筆者が初めてニューヨークを訪れた際に感動したことの一つが、マンハッタンのど真ん中のホテルの水道水で口をゆすいだ時に塩素臭さを感じなかったことなのだが、共和党でトランプ大統領の顧問弁護士でもあるジュリアーニ氏が市長だった頃に水質が改善されたそうだ。

彼によってニューヨーク市内の治安が劇的に改善されたのは有名な話だが、果たしてニューヨークが以前の姿を取り戻すことはできるのだろうか。

明日はいよいよ投票日。

以上、この国で目にしたことをここに記録しておくことにする。