絶滅したと考えられていた甲殻類オオスナモグリが、沼津市内浦長浜の伊豆・三津シーパラダイスで展示されている。国内の水族館で生きた状態で展示されるのは初めてという。飼育を担当する水野晋吉さん(49)は「化石でしか見られなかった生き物が身近にいたことは驚きを隠せない。ロマンを感じてほしい」と話している。
同館によると、オオスナモグリははさみを持つ甲殻類。国内各所に生息するニホンスナモグリより大きく全長10センチほどに成長する。
展示個体は全長約7センチで、性別は不明。近年、県内外で捕獲事例があったのを受けて同館が今年5月に県から採集許可を取得し、約10匹を市内の河口で捕獲した。生態に詳しい千葉県立中央博物館の駒井智幸・動物学研究科長に標本や画像を送り、オオスナモグリと同定した。
オオスナモグリは関東の太平洋側から沖縄にかけての約78万年前以降の地層で化石が発見されている。生きた個体は2016年に高知県土佐市、17年には同館近くの沼津市で地元の研究者らが捕獲した。
駒井研究科長は「生きた状態での展示事例はほかでは聞いたことがない」と話す。飼育方法などについては分かっていないことが多く、同館は展示を通じて生態の解明につなげる。
県内は新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言地域に指定されるため、同館は家庭などで楽しんでもらえるよう、会員制交流サイト(SNS)でオオスナモグリの動画や写真を発信している。
(WEB引用 投稿)
日本に現在生息する 絶滅 危惧種
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