http://tocana.jp/2016/08/post_10487_entry.html
人間は“検知できないはずの”たった1つの光子まで視えていたことが判明! 幽霊の正体は光子なのか?
――科学分野だけではなく、オカルト・不思議分野にも造詣が深い理学博士X氏が、世の中の仰天最新生物ニュースに答えるシリーズ
人間の眼はたった一つの光子を検知できる。そんな驚くべき研究結果が出たと『Scientific American』が報じた。1940年代の実験により、人間が5〜7個の光子を検出できることは既に知られていたが、たった一個の光子を検知できることが証明されたのは初めてだ。
■光子を「感じる」
画像は「Thinkstock」より引用
今回、オーストリアの分子病理学研究所の研究者らは、単一の光子を発生させる光源を使って実験を行った。実験の内容は次のようなものだ。三人の被験者はまず40分間暗闇の中に座って眼を慣らす。その後、光源発生装置を見つめてボタンを押すと、被験者の眼には光子一個を含む光刺激か光子を含まない光刺激が与えられる。被験者は光子を含んでいたか、いなかったかを確信の度合いと共に答えた。結果、被験者らは光子を含む光源を偶然より高い確率で識別していた。この論文は7月19日付けの『Nature Communications』に掲載された。
光子は被験者らの眼にどのように見えていたのだろうか。答えは「見えていない」だ。「見える」というより「感じる」というものだったらしい。眼に照射された光子の90%以上は網膜にある視細胞まで届かない。届いたとしても、たった一つの視細胞が興奮するだけなので、ノイズとして処理されてしまう可能性が高い。
しかし、それでも被験者らは何かを「感じて」いた。彼らは単なる偶然とはいえない精度で光子を検知していたのだ。
光子を「感じる」とはどういうことなのだろう? 光子は本当に見えないのだろうか。生物学に詳しい理学博士X氏に尋ねてみた。
「本来ならノイズとして処理されて無視される微弱な信号ですが、実際に何かが見える人がいるという可能性は否定できません。何かを感じたということは、脳がその微弱な刺激に反応したということです。感覚には個体差がありますから、今回の被験者にはいませんでしたが、もしかするとごく弱い光として認知できる人もいるかもしれません」
仮説ですがと前置きし、別の物として見える可能性もあるのではないか、とX氏は言った。
「数個の光子が本来はそこにない『何か』として認知される可能性はあると思います。一般的に幻覚といわれているようなものです。例えば、幽霊や妖怪が見えるというのも、一部はこれで説明がつくかもしれません」
科学的に証明されてはいないが、幽霊を見てしまう血筋というのはあるようで、大抵は母から子に受け継がれるといわれる。視細胞の遺伝子はX染色体に存在するので、母系の影響が強い。これは霊能力の遺伝でよくいわれていることと一致する。
■リアル・ポケモンGO?
レーザーからのコヒーレントビームで放出される光子。「Wikipedia」より引用
では、もし見えるとしたらそれはどんなものなのだろうか。また、今後高性能の義眼などが発明されれば、私たちも光子を、あるいは幽霊を見てしまうのだろうか。
「それがどういう風に見えるかはそれこそ個体差が大きいのではないでしょうか。光子の刺激に脳のどの部分が反応するかで見える物は違うでしょう。ただの光にしか見えない人もいれば、恐ろしい姿の幽霊に見える人もいるかもしれません」
X氏はここで思いがけないものを引き合いに出した。
「ポケモンGOのARモードは案外近いかもしれません。脳の病気でキャラクターの幻を見てしまうという症例があるそうです。日常の風景の中に突然ピカチュウが現れてふいに消える、そんな風に光子を知覚する人もいるかもしれません」
まさかのリアル・ポケモンGO! 個人的には幽霊よりピカチュウが見える方が良いが、どちらにしても日常に支障をきたすのは間違いない。
今回の実験の被験者はたった三人で、全員男だったという。男女では視覚に微妙な差があることも知られており、今後は量子について同様の実験が予定されているという。視覚の不思議の解明と共に、霊能力の謎も解けるかもしれない。
(吉井いつき)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます