産経Web<2008.3.3 15:28>
3日午後0時25分(日本時間)ごろ、ベトナム・ホーチミン港に入港・接岸しようとしていた海上自衛隊の護衛艦「はまゆき」(基準排水量2950トン、乗員約180人、艦長・久保健昭2等海佐)が岸壁に停泊中のカンボジア船籍の貨物船「MASAN」と接触する事故があった。双方の船ともけが人はいなかった。
この報道、またしてもの感が。
知性的でスマートな、栄光の帝国海軍の伝統を引き継ぐ海自が
と
思うが、それは買いかぶり。
彼の海軍は、こと自国が対峙した戦争では、日清戦争での黄海海戦と日露戦争での日本海海戦を除けば、まともな海戦での戦史に残る勝利は一度も無い。
有名な連合艦隊(これって語感が勇ましく、何となく気合いが入ります)にしたって、
先の大戦(太平洋戦争)では、最後は連合艦隊の旗艦が無くなって、司令部は東横線の日吉に設営され、大和を沖縄へ陸上特攻させた程のていたらくな歴史を持っている。
言うなれば、栄光の黄海海戦と日本海海戦が、その後の帝国海軍の悲劇的構造のはじまりであり、それがそのままDNAとして、海自に引き継がれたようなもの。
したがって、漁船や遊漁船を回避できなかったり、接岸時の接触事故をおこす位のことは、容易に想像できる。
黄海海戦は近代化が遅れた清国との海戦であり、日本海海戦は長期・遠洋航海を経て運動能力が衰えたバルチック艦隊との海戦であれば、その勝利は割引してしかるべき。
したがって、海自はたいした栄光や伝統を引き継ぐものではないし、単に経済力がついてその結果、それなりの予算を背景とした装備と、それ自体がが自国の持つ産業技術とソフトで構成されたものである程度の組織だという認識を持つべきだ。
冷徹な自己評価を認識するなら、海上を航行する一船舶として、航行のルール、操船の基礎を遵守するべきだろう。
そうして、一日も早く、巡航する海自艦を認識した船舶に、自主的にその進路を譲られような<軍艦>になってほしい。
こんな状態では、旭日旗が絵にならないです。