私のはここまではひどくないけど、わかるところが沢山あった。こういうのがわかる人間でよかった。
この本を読んで、私は自分を悪い子だと思っていて、「大丈夫だよ、いい子だよ」って言ってほしかったんだなぁと気付いた。
淡々としたシンプルな文章が親の未熟さ、教師の未熟さ、人間の未熟さを表しているように感じました。
子供と誠実に向き合おうとしない大人って、結構多い。向き合おうとしても、できない大人もいる。
私にもし将来子供ができたら、どんなふうに接することができるだろうか。
傷つけてしまうことが必ずやあると思う。
それでも、「あなたはいい子だよ」って言って、伝えて、抱きしめることができたら。
「きみはいい子」、この本にこれ以上のタイトルはないでしょう。
既読の「光の箱」同様、どのお話も温かい希望に包まれた結末でした。
童話もとても優しくて、暗いときでもささやかで温かな光を見つめながら生きていくためのメッセージが込められていました。
サンタクロースとトナカイが、とってもチャーミング!
中でも凄くとてつもなく胸を打たれたのは、カブトムシのお話。
木の頂点まで上っていよいよ月に届くかと思って飛んだら届かない、もう私は疲れ切ってしまった、でもその光は誰かに届いていて。
世界に希望が染み渡るように、金色の光の粉が舞い降りる。
誰にも気付かれない希望の粉、なんて綺麗なんでしょう。
どうか見えなくても、世界に希望が積み重なりますように。
夢見て、こんな光の粉にいつか包まれたいと願っています。
とっても素敵な物語集でした!