笑子さんの「とにかくぜんぶ忘れて、今日が一日目って気持ちでやり直すの」に励まされました。
それから印象に残ったのは、蓑虫の話。
ああ、私も他人を外面だけで判断してしまうなぁ、私も外に出てるところだけで評価されてるのかなぁ。それじゃあ私の中身はどうなんだろう。やっぱり黒い芋虫のようなものなのかな、みんなそうなのかな。そうすると大したものじゃない気がするけど、多分これは絶望しろと言っているのではない。今はまだ上手く噛み砕けないけれど、敦子が言ったようにきっと意味がある。私たちを転ばすためではなく、「忘れる」「乗り越える」ための意味が。
敦子は、とても強い子だと思います。
一つ一つの静かな積み重ねが、ラストへ向かって行きます。
最後は眩いほどの輝きではないけれど、雨粒が生み出した金色の細かく優しい光に包まれています。
静かだけれど、登場人物たちの幸せを願いたくなるラストシーンです。
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