心に風穴を開けたいとき、私はよく愛車で走っていました。
別に走り屋さんでもなんでもなく、オートマ限定の免許しか持たない私。
それでも、心地良いスピード感と好きな音楽に包まれた自分だけの空間は、私を十分に癒してくれました。
夏期講習のバイトから、わざと遠回りして帰った峠道。草いきれと、眩しすぎる緑の生命力と、俗っぽい流行りのヴィジュアル・バンドのシャウト。「?」字型にカーブを描く勾配。
眠れなくて不意に出かけた、吐息が真っ白に染まり始めた秋の相模湖。真っ暗な国道20号。
夜明けの海が見たくなって、地図とぼんやりした道路標識だけを頼りにたどり着いた沼津の海。その波音すら重たいどんよりとした朝。
金の薄が一面に戦ぐ。富士山と湖のある高台。光とともにある記憶。
東京の真ん中では、車になんて乗れない。乗れても…、私が見たいのは、きっとお台場の洒落た夜景じゃない。
言葉にしなくてもよかったことを、無理に紡ぎ出す日々。疲れを口にしたらgive upしたことになるんだろうな。
でも、私は東京で生きていく。
別に走り屋さんでもなんでもなく、オートマ限定の免許しか持たない私。
それでも、心地良いスピード感と好きな音楽に包まれた自分だけの空間は、私を十分に癒してくれました。
夏期講習のバイトから、わざと遠回りして帰った峠道。草いきれと、眩しすぎる緑の生命力と、俗っぽい流行りのヴィジュアル・バンドのシャウト。「?」字型にカーブを描く勾配。
眠れなくて不意に出かけた、吐息が真っ白に染まり始めた秋の相模湖。真っ暗な国道20号。
夜明けの海が見たくなって、地図とぼんやりした道路標識だけを頼りにたどり着いた沼津の海。その波音すら重たいどんよりとした朝。
金の薄が一面に戦ぐ。富士山と湖のある高台。光とともにある記憶。
東京の真ん中では、車になんて乗れない。乗れても…、私が見たいのは、きっとお台場の洒落た夜景じゃない。
言葉にしなくてもよかったことを、無理に紡ぎ出す日々。疲れを口にしたらgive upしたことになるんだろうな。
でも、私は東京で生きていく。