のほ本ブログ

このブログでは本に興味を持ってもらう事を目的としています

永遠の0 : 百田尚樹(著)講談社文庫

2020-01-26 11:33:24 | 
祖父の過去から学んだ戦争とは…
2020年1月26日は 「永遠の0」 を紹介します。
この本は 百田尚樹さん によって執筆されました。



【導入】
 26歳でありながら無職の健太郎は、フリーのライターをしている姉に頼まれ、自身の祖父の調査に乗り出す。調査をしていく中で1癖も2癖もある人々と話をしていき、徐々に祖父の人物像が浮かび上がっていく…

【個人的なポイント】
 この作品は映画化もしたので知っている方も多いと思います。
戦争の実体験を基に話を書いているので、全編を通じてリアリティのあるフィクションが展開されます。
個人的には、この本に書いてあった「戦争を煽るだけ煽ったマスコミの話」にとても腹が立ちました。



以上でこの本の紹介を終わります。
百田尚樹さんは「海賊と呼ばれた男」等も有名なのでぜひ読んでみてください。

 

ジェノサイド(上,下) : 高野和明(著)角川文庫

2020-01-25 15:04:34 | 

壮大なスケールで送る生物の起源を含めた物語…
2020年1月25日は 「ジェノサイド」 を紹介します。
この本は 高野和明さん によって執筆されました。



【主な内容】

民間軍事会社に勤めるアメリカ人傭兵イエーガーは、難病を抱える息子の命を救う為に金が必要だと考えていた。
そんな彼のもとに、規格外の報酬が得られる任務を提示される。
任務内容は、第一次アフリカ大戦が行われているコンゴ民主共和国に密かに潜入し、危険な病に取り憑かれたピグミー族の住人たちを抹殺する事。この任務内容を危険と知りながらも息子の為を思い承諾したイエーガーは、追加事項として加えられた「未知の生物に出くわしたら排除する事」という1文に疑問を抱く…。

一方日本では、大学院生の古賀研人が父親の葬儀を行っていた。
ウイルス学に精通した父を嫌っていた研人は、創薬化学の研究室に所属しゼミ生と共に日々を過ごしていた。葬儀終了後、菅井と名乗る人物から聞かされた「ハイズマン・レポート」という単語が心に残った研人は、PCに届いていた1通のメールを開き、驚愕する…



【個人的なポイント】
第65回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞作、
第2回山田風太郎賞受賞作となった本作は1つ大きな特徴があると思います。
それは 規模のでかさ です。
今後にいるアメリカ人傭兵と日本にいる日本人学生という、立地からしても全くつながりのないような2人の行動が徐々につながっていく過程が面白く、
驚愕の事実を知ってからはどのような結末になるかが最後まで分かりませんでした。
一応ミステリー小説となっていますが、この本をミステリーと区別していいのかは少し難しいと思います。


以上でこの本の紹介を終わります。
以前に紹介した 13階段 も有名な作品なので是非読んでみてください。

 
 

チリンのすず : やなせたかし(作・絵)フレーベル館

2020-01-24 11:55:04 | 


2020年1月23日は方向性を変え、
 やなせたかしさんの絵本 「チリンのすず」 を紹介します。
 この本は昨日同様 やなせたかしさん によって描かれました。



【主な内容】
 狼のウォーにお母さんを殺されたひつじのチリンは、親の敵討ちの為にその狼に弟子入りを志願する。稽古が続く中、やがてチリンは成長していき……



【個人的なポイント】 
言葉で説明するのは難しいのですが、この本を読むとチリンが成長していくにしたがって少し物悲しい気持ちが心に湧いてきます。
親の仇に弟子入りを志願したチリンの心境、狼に対して復讐を果たしたいと思いながら稽古に臨む姿、チリンに稽古をつける狼の心境等、絵本とは思えない程、読んでいてとても考えさせられる作品でした。
「可愛い子には旅をさせよ」とよく言いますが、成長していくにしたがって子供のころの面影が消えていくのは何とも物悲しいものです。



短くなりましたが、以上でこの絵本の紹介を終わります。
最後に、この本の最初の1文を紹介します。

チリンのすずを
おもいだす
やさしい
まつげを
ほほえみを
チリンのすずを
おもいだす
このよの
さびしさ
また
かなしみ


 

僕は戦争が大嫌い やなせたかしの平和への思い : やなせたかし(著)

2020-01-23 12:53:31 | 

やなせたかしさん が「未来を生きる世代」に残した最後のメッセージ…
2020年1月23日は 「僕は戦争が大嫌い やなせたかしの平和への思い」 を紹介しま
す。
この本は やなせたかしさん によって執筆されました。



【主な内容】
 日本を代表するマンガ家であり詩人「やなせたかし」。
彼は「アンパンマン」というヒーローを生み出した絵本作家、詩人として活動していたが、惜しくも2013年10月13日に94歳で亡くなった。
この本は彼が亡くなった直後に出版された一冊で、絵本の作風とはうって変わって「戦争」という重いテーマで話が展開します。
徴兵に駆り出されて軍隊に所属した事、特攻に志願した弟との別れなど、辛く悲しい思い出にも持ち前のユーモアを交えながら語っていく。



【個人的なポイント】 
 「やなせたかしさんが戦争について語る」というのが個人的にとても意外でした。
何故なら、彼は「アンパンマン」というヒーローを創った絵本作家だと考えていたので「戦争」というイメージがなかったからです。しかし、この本の内容から彼の内側に秘めていた思い、作品を通して伝えたかった事が何となくわかったような気がしました。あんパンを渡して子供達の空腹を助け、悪を打ち砕く「アンパンマン」というヒーローが彼の子供達に残した希望だったのでしょう。



以上でこの本の紹介を終わります。
この本を読むと、やなせたかしさんが作品に込めた思い、最後にこの本を出版したいと考えた意図がわかるような気がします。
重い話は多いですが、是非1度読んでみてください。

 

芸術は爆発だ!岡本太郎痛快語録:岡本敏子 全263p

2020-01-22 17:32:59 | 

日本近代芸術史の原点にして頂点と呼ばれる人物の人生観を語る…
2020年1月22日は 『芸術は爆発だ!岡本太郎痛快語録』 を紹介します。
この本は 岡本敏子さん によって執筆されました。



【主な内容】
 岡本太郎を知らない日本人は皆無に等しい。なぜ彼の作品はこれほどまでに評価され人々の心に残るのか。この本は、岡本太郎の近くでずっと過ごしていた岡本敏子さんが、彼の日頃の行動やエピソードを交えて語り、彼の姿や哲学を通して彼の人生観を読者と一緒に考える。



【個人的なポイント】 
 この本を読む前の僕にとって、岡本太郎さんは「名前だけは知っているけど何をしたのかは知らない」という人物でした。
 ですが、考えてみるとこの点はとても不思議です。僕だけでなく多くの人が、彼について知っているのは「太陽の塔」と「芸術は爆発だ!」という名台詞のみなのです。その2つだけで誰もが知っている人物となった岡本太郎とはどんな存在だったのか?
この1冊を読む事で、少しだけですが岡本太郎という人物がわかったような気がしした。「太陽の塔」を閃いた話と当時の建築家たちを唸らせたエピソードは読んで衝撃を受けると思うのでお勧めです。



以上でこの本の紹介を終わります。
 僕は上記で、岡本太郎という人物がわかった気がしたと述べましたが、正直まったく彼の考えていた世界が想像できません。
 軽薄な言葉になってしまいますが、彼はおそらく生まれながらにして「天才」だったのだと思います。 この本を読んでいる間、私は以前に紹介した「月と6ペンス」の天才画家ストリックランドを想起しました。 
 僕は芸術のセンスがないので全く分かりませんが、芸術家という人物は世界が普通の人と違うように見えているのだと思います。生まれてきた時点で人と違うように世界が見える特別な存在なのかもしれません。芸術がわかるように今後も学んでいきたいです。