年末でお忙しい全国の皆様、ご覧いただきありがとうございます。
世間は忘年会の季節でございまして、私もある会社にお招きを受けました。
顧客と一緒に忘年会をやって、
双方の親睦を図ろうとの社長様の御発案だそうで、
なんと私はもう今年で6回目の出席です。
ホテルの宴会場で、総勢は何百人単位でしょうか。
この忘年会の特徴的なところは、
有志の社員が部署単位でチームを作り、
舞台上で歌ったり踊ったり寸劇したりの
大人の学芸会をして、
観客である我々は、
どのチームが良かったか投票し、
順位によって社長から金一封が送られると言う
趣味と実益を兼ねた超盛り上がる催し物があることです。
(最下位チームでも金一封は出るし、
1位のチームは50,000円ですって。結構気前いい〜)
乃木坂なんか演って、
年齢層高めの顧客達は元歌を知っているのかな?
私の担当のW君、
今日の姿はセーラー服にお下げ髪のカツラ
ブサイクすぎます。
スーツを着ていればカッコいいのに。
イヤじっと見てたらそのうち何だか可愛く見えてきた。
その合間に私達顧客は、
日頃電話でしか話さないスタッフの方と一年分のコミニケーションを図ったり、
ビンゴ大会で何らかの賞品をいただこうと一喜一憂したり、
社長は名刺用のトレイ持ちの秘書と一緒に各テーブルを回り、
顧客と名刺交換したりその奥さんをハグしたり。
盛り上がりが最高潮に達したところで、
一番末席のひときわ若い男女のテーブルが目に付きました。
どの子も表情が硬く、緊張しているのが丸わかりです。
皆さまお気づきでしょうか?
実はここ、来年この会社に入社する内定者のテーブルなのです。
妄想好きの暇人である私は、彼らの今の気持ちを想像してみました。
「とんでもない会社に入社することになってしまったな」
「来年私もあの舞台に立たなくてはならないのだろうか」
「あんなミニスカートをはかせられて、パンツを見せて踊らなくてはならないのだろうか?」
「この会社のハラスメント対策はどうなっているのか怒」
(パンツ見せていたのは男性社員ですが今の時代、これだって問題あり?)
「絶対無理だ、内定辞退しようかな」
そんな表情ですかね(あくまで想像ですけど)
しか〜し!
私は来年の新入社員であるあなたがたに申し上げたい。
もしあなた方が、来年の忘年会でなんの余興もやりたくないと思っているならば、
あの舞台に上がるなんて、100年早いです。
あそこで踊ったり歌ったりしている人たちは、
自ら進んで誇りを持って舞台の上に立っているのです。
言うなれば、選ばれた民なのです。
サックスの音程が外れていようが、
お下げ髪のセーラー服が不細工であろうが、
笑われているのではなく、客を楽しませているのです。
彼らの名前は覚えられなくても、今日の姿は目に焼き付けられ、
今後の対話の糸口になるでしょう。
そうなったらしめたもの
顧客はよく知っているスタッフに対しては、
あまり無理難題を押し付けないものですよ
それどころかお願い事も断れなくなってしまいます。
歌や踊りが苦手でも、活躍できる場所を見つけましょう。
例えばあそこにいる寡黙な彼
当たり前のように延々とカメラを回していますが、
3時間のあいだまったく座ることも食事をすることもありません。
それは毎年全く同じ光景です。
今役員席に座っている私と同年齢の女性の上司
4年前まで全身着ぐるみで司会をしていたんですよ。
本当は今もやりたいのだけれど、周りがやらせてくれない(多分)
卒業間近の、貴重な一日を、
見知らぬおじさんおばさんのために
無駄にしたと思わないでください。
全ては、きっかけなのです。
それを与えてくれる、優しい会社なのです。
この忘年会の後、高学歴高収入のご主人を持つ友人に尋ねてみました。
今大学生である彼女の息子が、このような会社に就職することになったらどうか?
返事は一言だけ「ありえない」
そうでしょうか?
友よ、あなたの息子ならば、
どんな状況になってもたくましく切り抜けていくだろうと思います。
皆様は、どんな師走をお過ごしですか?
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