一反百姓「じねん道」【百姓の100章】『農的ワークライフバランス』実践と研究日記@斎藤博嗣&裕子*4人家族(夫婦子供2)

2005年、東京から茨城県阿見町の農村へ夫婦で移住し新規就農。
こども百姓「じねん童」2人と家庭自給生活を自学自習中

「善く(ブエン・)生きる(ビビール)」ための経済を考えるブックフェア―人間中心主義から生命中心主義へ@上智大学四谷キャンパス 中央図書館一階展示スペース

2017年11月08日 | 「ふうてんファーマー通信」じねん道以外のお知らせ

じねん道・斎藤博嗣「渋谷のラジオ」出演前に、行ってきました!


「善く(ブエン・)生きる(ビビール)」ための経済を考えるブックフェア―人間中心主義から生命中心主義へ

十九世紀の産業革命以降、「動力化」、「近代化」の名のもとに、人類はエネルギー資源を開発して
経済成長をめざし、私たちの生活の物質的な豊かさを求めてきました。
二十世紀後半には、こうした資源や自然を切り崩すことを基盤とした、
いわゆる採取型の経済開発の推進には、矛盾や疑問が投げかけられるようになりました。
市場経済と競争の理念に基づいた、開発一辺倒の生活様式は、物質的欲求は満たしても、
環境破壊や健康被害をもたらすことによって、必ずしも「豊かなくらし」をもたらすとは限らないことに、
気づかされるようになったのです。そして、人間開発(human development)や等身大の発展
(development at human scale)や、地球環境にやさしい、持続可能な発展(sustainable development)
などの新しい発展概念が生まれました。
二十一世紀の今も、依然として私たちは地球・自然と人間の共生という課題に直面しています。
「脱成長」や「脱開発」の思想が芽生える一方で、実践や運動の中から、オルタナティブな経済や
生活様式をめざす哲学が生まれてきました。これが、「社会的・連帯経済」や、ブエン・ビビール、
倫理的消費という考え方です。背景には、グローバル化が進む中で、一層貧困や社会的排除、
さらには経済的利害に由来する暴力的な行為が解決されないばかりか、世界のある地域では
一層深刻になっているという現実があります。そうした現実に対して新しい生き方の方向を求める
動きが生まれてきました。これまで、誰しもが「より良い生活」を求めて発展を模索してきましたが、
そこには物質的な豊かさや便利さ、人よりも「豊かでありたい」という価値観がありました。
しかしそれは、モノ・カネという面では豊になっても、精神的な安定や、貨幣価値では測れない
自然との調和や社会的紐帯の再構築のためには不十分でした。
オルタナティブな経済システムや生活様式を問う試みに共通してあるのは、人と人、人と地域社会、
人と自然との間でどのような関係性を作りながら真の豊かさを求めるか、という新しい問題意識です。
「(他人より)良い生活」を求めるのではなく、社会・自然との調和において「善く生きる」こと、そして、
生命の価値を中心に据える考え方です。
現在の市場経済システムにありながら、はたして私たちは倫理的価値や関係性を重視した
生き方を実現することは可能でしょうか。あるいは既存のシステムをどのように変えてゆくこと
が可能でしょうか。欧州やラテンアメリカの思想と実践にはオルタナティブな経済を追求した
考え方や経験が豊富にあります。日本でも共通、共鳴する考え方と実践があります。そこには
現在の市場経済中心の価値観を変えてゆくためのヒントがあります。
本ブックフェアでは、「連帯経済」を理解するための理論や思想に関する本、その実践である
協同組合運動、フェア・トレード、地産地消などを扱った本を集めました。これらの本を手掛かりに、
オルタナティブな経済の可能性をみなさんと考えてみたいと思います。

[日時] 2017年11月6日~11月24日
[場所] 上智大学四谷キャンパス 中央図書館一階展示スペース
[対象者] 上智大学教職員・一般
[参加費] 無料
[主催] 上智大学グローバル・コンサーン研究所

※期間中は中央図書館1階の展示スペースに関連本やDVD資料などを展示します。

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先日10月27日,じねん道・斎藤博嗣が参加した、
パブロ・ソロンさん&マリー・ルーさんの講演会で頂いた、
『Systemic Alternative』ソロンさんの本も置いてありました。。

パブロ・ソロン/マリー・ルー講演会
http://www.jtgt.info/?q=node/2024
日 時:10月27日(金)11:00-12:30
場 所:上智大学図書館9階901
 ※全学共通科目「グローバル・コンサーンと平和の促進」にゲストとして講演。

 

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「ビビール・ビエン(良く生きる)」も文中に出てくる!

●斎藤博嗣、講演&執筆↓

「国際シンポジウム(2015年12月5日)講演録」書籍化!
http://ssri-igc.com/pastsymposia/ay2015/

『食と農を支配するのは誰か?
~グローバル化時代における社会運動、民主主義、人権への新たな課題』
上智大学IGC、国際基督教大学SSRI [共編]

上智大学IGCのHPより(非売品:全ページPDFで無料ダウンロード可。)
http://dept.sophia.ac.jp/is/igc/publications03.php
国際シンポジウム書籍「第35回・国際シンポジウム(2015年12月5日)講演録」
http://dept.sophia.ac.jp/is/igc/pdf/35th_kokusaisimpo.pdf←正式版PDF(114MB)
http://saito-hirotsugu.up.seesaa.net/image/35th_kokusaisimpo-compressed.pdf←簡易版PDF(1.51MB)

 

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