五里霧中/放浪記

男と女



50年昔、北九州小倉に住んでいた。
木賃アパートの一部に食堂があった。
若き女性が経営者。
私は仄かに恋心を感じていた。
彼女が言った。
「給料の手取りはいくら?」
女性は現実的である。
彼女は高校卒で鉄工所に就職したものの生活ができなかったと、薄給を嘆いた。

彼女はキャバレー勤務で知り合った土地成金の愛人となった。
子供もできた。

その後、愛人関係は解消したそうだ。
それなりのお金が動いたらしい。
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