今日は、根室本線の先端部、「花咲線」と呼ばれる区間に乗ってみる。実は根室には行ったことがない。これだけ北海道に来ているのに、若い頃から「端」には興味がなかった。なので、この辺に来たときも、浜中で降りて霧多布に行ったり、厚床で乗り換えて標津線で根室標津、羅臼に向かったことも。
始発の快速「はなさき」は5時35分に発車。早起きして駅に向かう。朝の早い道東の朝日を見る。
釧路駅も朝日に照らされてほんのり赤い。
根室本線の始発は5:35、釧網本線は6:03。以前はこれらの列車に札幌からの夜行特急「まりも」が接続していたのだが、廃止になって随分経つ。昔の写真を見ていたら、網走行はほぼ同じような時間に発車していたようだが、快速はなさきも6時前後の発車だったらしい。
キハ54形の単行列車。これは15年ほど前から変わらないかな。かつては急行ノサップだったのにねぇ。
乗車するとパタンパタン式クロスシート。よく見ると肘掛けの下に懐かしいものが。初代新幹線のシートだった。残念ながらテーブルを引き出すことはできなかった。
シート地にはフクロウ、白鳥、エトピリカなど道東にちなんだ図柄が。
東釧路を過ぎると原野と原生林の中を通ってゆく。徐行したかと思うと、汽笛を連打。なにかと思って運転席の先を覗くと、狐が線路を悠々と歩いている。写真を取りそこねたのが残念。
後部運転台から通ってきた線路を移す。通路扉のガラスにはバードストライクの跡。
空は雲が多いが明るい。遠くの畑で切りが立ち上がっているのが見えた。
やがて海が見えてきた。
厚岸駅に到着。すれ違いの釧路行の列車はクリオネラッピングだった。
この街にも何回か来たことがある。それも仕事で。来るだけで一日がかり、必ず1泊しなければならなかったのは懐かしい。当時の関係者の皆さんはどうしておられることだろう。